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IMF加盟組織、リオ・ティント/アルキャンに対抗するAWUキャンペーンを支援

大手採鉱会社リオ・ティントは、労働権と国際基準の尊重を求める世界中の組合から圧力をかけられている。

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オーストラリアオーストラリアのリオ・ティント/アルキャン事業における労働権侵害は国際的な注目を集めており、適正賃金、安全衛生基準の改善、労働者の組合加入権を求めて同社と闘っているIMF加盟組織オーストラリア労組(AWU)に支援が寄せられている。

タスマニア州とクイーンズランド州のリオ・ティント/アルキャン事業で組織化を進めているAWUは、国際的に認知された労働権の尊重を求める圧力がオーストラリア国内外から加えられているにもかかわらず、経営側の激しい抵抗に遭っている。

オーストラリア・タスマニア州ベル・ベイのアルミニウム製錬所で、次のような侵害が発生している。

●報告によると、現地労働者は組合を結成しようとしたために嫌がらせを受けたり威嚇されたりしている。
●オーストラリアの他の地域よりも賃金が大幅に少なく、格差が2万オーストラリア・ドルを超えている場合もある。
●AWUは、労働安全衛生問題を懸念する労働者と会談する権利を奪われている。

ポール・ハウズAWU全国書記は3月22日、国際大手リオ・ティントがタスマニア州の労働者を差別している実態を強調するために、同州で全国規模のテレビ・キャンペーンを新たに開始した。このテレビ広告はタスマニア州のテレビと全国ネットのスカイ・ニュースで今後2週間にわたって流される予定で、ハウズは3日かけてタスマニア州の各職場を回り、リオ・ティントのベル・ベイ労働者との会合で広告のビデオを披露した。

IMFとブラジル、フランス、南アフリカ、イギリス、アメリカ、ジンバブエのリオ・ティント/アルキャン関連組合は、同社のCEOトム・アルバネーゼに書簡を送り、国際労働基準の承認を要求した。

「労働者たちが経営側から威嚇されずに組合を結成し、希望するなら労働協約を取り決められるようにするために、直ちに介入することを要求します。この権利は国際労働機関の条約に明記されています」とユルキ・ライナIMF書記長はアルバネーゼへの書簡で述べた。

関連リンク:
IMF letter to Rio Tinto regarding rights violations in Australia (pdf)


[2011年3月24日――クリスティン・ピーター]