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IMFキャタピラー・ネットワークが行動計画を策定

キャタピラーの労働者を組織化する組合代表がシカゴで会合を開き、ネットワークの指針と原則に基づいて行動することを約束した。

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アメリカベルギー、ブラジル、フランス、ドイツ、イギリス、アメリカのIMFキャタピラー運営グループのメンバーが2011年3月30〜31日に米国シカゴに集まり、昨年フランスのグルノーブルで開始された労働組合活動を進めた。

会合開催直前に、UAWが米国7工場のキャタピラー労働者約9,500人を対象とする新しい6カ年協約の締結に成功した。UAWの交渉担当者は、「ネットワーク設立が弾みとなって、ストなしでこの協約を締結することができた」と考えている。参加者はさらに、各国の交渉結果や労使関係について報告し、キャタピラーが世界経済危機から回復する中で雇用見通しと労働者の給付を改善する必要があることを特に強調した。

ネットワーク結成会合後に策定された指針に沿って、運営グループが正式に設置され、デニス・ウィリアムズUAW財政部長が議長に選出された。さらに、それぞれの参加組合が、定期的な情報交換を促進して必要なときに連帯支援を提供し合うために必要な措置を取ることを約束した。

ネットワークは議論の結果、さらに前進するために以下のような行動計画を採択した。

●IMFウェブサイトにキャタピラー・ネットワーク専用コーナーを設ける。
●世界中のキャタピラー施設の雇用状況に関する調査を実施する。収集されたデータは不安定労働に対抗するIMFキャンペーンに役立つだろう。
●キャタピラー施設で団体交渉の展開を追跡・監視する。
●例えばインドで、現在ネットワークに加わっていないキャタピラー関連組合と接触するために努力する。
●共通方針目標の策定を視野に入れて、さまざまな国々で訓練や労働安全衛生に関する情報を集める。
●ネットワークの承認を求めて経営側と建設的な対話を行う。

運営グループは2012年前半に再度会合を開き、上記目標の達成に向けた進展を評価するとともに、ネットワークの効果を高めてキャタピラーの労働組合・労働者をさらに強化するための措置を採用する。

デニス・ウィリアムズはシカゴに集まった30人の代議員を前に結びの言葉を述べ、「強力で活動的なネットワークの開発によって、世界中でキャタピラーの組織労働者が賃金・給付、労働条件、雇用保障の改善を達成できるようになる」という運営グループの合意を表明した。

運営グループのメンバーのうち、オーストラリアのIMF加盟組織AMWUは電話会議によって参加し、日本の加盟組織IMF-JCは大震災の影響で出席できず、ネットワークの開発・機能に関する提案書を提出した。この会合はUAWが主催し、フリードリヒ・エーベルト財団(FES)の支援を受けた。

[2011年4月4日――アンヌ=マリー・ミューロー]