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国連会合でエレクトロニクス製品の危険めぐり討議

ウィーンで開かれた国連会合に世界中から100人を超える専門家が集まり、エレクトロニクス製品に伴う危険を抑えるための対策として、エレクトロニクス製品のライフサイクルにおいて有害化学物質を削減する国連プロセスを勧告した。

オーストリア4月13日にウィーンに専門家が集まり、エレクトロニクス製品の設計、製造および廃棄の各段階で有害化学物質を削減・除去する国連プロセスを勧告した。

国連会合の代議員は次のような重要な勧告を立案した。

●設計段階で有害化学物質を除去し、現在使われている危険物質を段階的に廃止する。
●情報の透明性と流れを改善し、労働者、地域社会および消費者の平等な保護を確保する。
●先進国から発展途上国への危険な電子廃棄物の輸出を防止する。
●廃棄が近づいた機器の輸出入を規制する。
●小島嶼開発途上国の特別なニーズを考慮する。

新製品の改良設計によって多くの課題を解決する必要があることを認識して、懸念される化学物質の除去、完全な成分開示、代替戦略の確認・実施、グリーン調達、メーカー責任の拡大が勧告された。

ウィーン会合を主催したバーゼル条約およびストックホルム条約の事務局と国連工業開発機関(UNIDO)が、電子・電気製品のライフサイクル中の危険物質に関する国際ワークショップを開いた。このワークショップは、2020年までに有害化学物質・廃棄物の安全な管理を確立するためのグローバルな戦略・政策枠組み、国際的化学物質管理に関する戦略的アプローチ(SAICM)の一部である。

代議員の中には、製造国政府と電子廃棄物の影響を受けている国の政府代表30人、それに民間NGOと公益NGOの代表が含まれていた。ワークショップの勧告は、SAICM地域会合と8月のワーキンググループ会合、2012年の第3回国際化学物質管理会議で検討される。

国連の主催者は、主要なリソースパーソンを招いて会合冒頭にプレゼンテーションを行い、代議員に最新問題に関する情報を提供した。プレゼンテーションと勧告は間もなく下記サイトに掲示される予定: http://www.basel.int/meetings/wrks-eew-unido/index.html

[2011年4月15日――チェリッセ・フレドリクス]