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メキシコにおける労働組合の強化

2011年5月10〜13日にメキシコシティーで4日間のIMF計画ワークショップが開かれ、メキシコにおける独立した民主的労働組合の強化に焦点を当てた。

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メキシコIMFは5月10〜13日にメキシコシティーで戦略的組合構築計画会合を開き、メキシコで政府・企業が民主的組合に容赦のない攻撃を加えている状況に抵抗するために、合同プログラムの実施を決定した。

会合の目的はメキシコの組合と国際労働運動の協力強化であり、参加したのはメキシコの独立民主組合7団体、すなわちSNTMMSRM(ロス・ミネロス)、SME(メキシコ電機労組)、STIMACHS-FATとSNTRM(いずれもUNT加盟組織)、UNTyPP(全国石油技術職・専門職労組)、SGTM(メキシコ一般タイヤ労組)およびSTUHM(メキシコ・ホンダ合同労組)と、労働者寄りのNGO数団体、IMF、UNIおよびICEMならびにフィンランド、スウェーデン、オランダ、アメリカ、カナダの加盟組合の代表だった。

初日には、民主的組合への攻撃に対抗する運動の強化について議論し、そのための計画を承認した。3カ国連帯同盟、結社の自由に関する国際裁判所、保護契約反対キャンペーンのようないくつかの文書と、メキシコ政府に対するILO提訴に関する最近のILO裁定に分析を加えた。代議員全員が、国会で審議中の労働改革法案と安全保障法案への反対に重点を置いて調整と行動を改善することに合意した。一連の改革が承認されれば、不安定労働が合法化されるとともに保護協約が強化され、民主的組合を取り巻く状況がさらに厳しくなる。

2日目と3日目には、組合の「専門化」と組合員増加計画によって組合の能力を強化する方法について討議した。オルグを対象とする革新的な教育プログラムによって、民主的組合運動(自主的改革)に向けた新しい組織機構を検討・実施する条件づくりに集中する計画を、関連組合が共同で立案する予定であり、うまくいけば来年から実施されるだろう。参加GUFと国際来賓は、このプログラムへの追加資金を求める立場を明らかにした。メキシコの組合と労働者寄りのNGOは、このプログラムを実施できるようにするために、教育・財政・物流・広報面で資源を共有することに合意した。労働組合は、より多くの職場を組織化するための計画を検討・発表した。この計画を実施するには、IMF、ICEM、UNI、それにヨーロッパとカナダ、アメリカの組合の支援が必要である。会合の終わりに、さまざまな問題に引き続き取り組んで参加者に折り返し報告するために、いくつかのワーキンググループの設置が決定された。

フェルナンド・ロペスIMF書記次長が、「この会合に大勢が参加したことは、国際労働組合運動がメキシコの民主的組合の強化・成長に真剣に取り組んでいることを示している」と語り、「IMFと他のGUFは、結社の自由を求めるメキシコの組合、特にロス・ミネロスとSMEの闘いを引き続き支援していく」とも述べた。

[2011年5月14日――スザナ・ミラー]