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米ゼネラル・エレクトリックで組合が新協約めぐり交渉

米ゼネラル・エレクトリックで、1万5,000人の労働者を対象とする新しい4カ年協約をめぐって労使が交渉している。この交渉で大きな争点となっているのは、新入社員の年金制度を改悪するという会社側の提案と、医療・雇用保障関連の問題である。

アメリカアメリカの労働組合10団体がゼネラル・エレクトリック(GE)の合同交渉協議会(CBC)として一致協力し、1万5,000人の労働者を対象とする4カ年協約の有効期限6月19日が迫る中で、この産業・金融部門の巨大企業と交渉している。

全米電機ラジオ機械労組(UE)と全米通信労組=全米電機労組(IUE-CWA)は米GEの最大組合であり、1万1,000人の産業労働者を代表している。UEとIUEの労働協約は全国レベルである。

ペンシルベニア州エリーのUE第506支部は6月4日に4,000人の労働組合員によるCBC集会を開き、同州西部の都市にあるギャノン大学でデモが行われた。

交渉は5月24日にニューヨーク市で始まり、5回の会合を経た今、年金問題と医療費が主な議題項目となったことは明白である。GEは新採用者全員を規定の年金制度から切り離し、不利な制度に移行させようとしている。また、医療保険に関して労働者の負担割合を増やし、不利なオプション制度を導入したがっている。

金融危機にもかかわらずGEは業績好調であり、アメリカの組合は年金制度と医療費の縮小に抵抗している。そして、大幅な年次賃上げと生活費改善を要求する予定である。

GEはこの1年に3回株主配当を支払い、2010年の粗利益は142億米ドルに上った。2011年第1四半期の現金黒字は820億米ドルで、UEの主張によると、GE労働者は昨年、会社に1人当たり平均4万2,000米ドルの純利益をもたらした。

GE関連組合のCBCを構成する組合は、UE、IUE-CWA、全米機械工・航空宇宙労組(IAM)、NABET-CWA、全米鉄鋼労組(USW)、全米自動車労組(UAW)、全米専門職・技術職労連(IFPTE)、全米友愛電機労組(IBEW)、全米板金工労組(SMWIU)、全米配管労組(UA)、サービス従業員労組(SEIU)消防・給油部会である。

その他の詳細については、下記のGE交渉に関するICEMの最新ニュースを参照:
http://www.icem.org/en/78-ICEM-InBrief/4461-American-Unions-in-Tough-Talks-for-15-000-General-Electric-Staff

UEのウェブサイトで交渉経過をチェックするには下記サイトを参照:
http://www.ueunion.org/unity2011.html


[2011年6月6日――ICEM]