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ロシアのビシネボゴールスキー工場で労使が合意

ロシア・チェリャビンスクのビシネボゴールスキー採掘・加工工場で、2011年11月に10%の賃上げが実施される。組合は8月18日に予定されていた行動を中止した。これに先立って労働側は30%の賃上げを要求していた。

ロシア地方当局の立ち会いのもとで交渉した結果、ロシア・チェリャビンスクのビシネボゴールスキー採掘・加工工場で労使が合意に達した。この工場では2011年11月に10%の賃上げが実施される。組合は8月18日に予定されていた行動を中止した。その代わりに工場で労働者の会合を開く。

ビシネボゴールスキーの労働者は夏の間中、いつでもストを決行する構えで、低賃金と劣悪な労働条件に抗議した。

2011年6月24日に交渉が行われ、労働者が行動を起こす決意を示した結果、労使は合意に至った。経営側は、2011〜2013年労働協約の「給付と保証」セクションを維持すること、2011年7月15日までに作業環境評価を行うこと、2011年8月20日までに超過労働手当を倍にし、その後は定期的に超過労働手当を支払うことに同意した。また、40%の夜間労働手当も導入して、この新しい賃金率に従って作業員に2011年の未払賃金を支払い、危険作業に従事した場合に休暇の増加を認め、2011年8月1日までに新しい賃金率を導入する。

協約は労働者によって全面的に支持された。ところが8月になると、上記の期限がまったく守られず、協約は実施されなかった。これを受けて8月18日に行動実施が決定された。

しかし、地方当局の立ち会いのもとで労使が交渉した結果、2011年11月に賃金を10%引き上げることで合意した。超過労働と夜間労働の問題はロシアの労働法に完全に従って解決され、超過労働手当は正規賃金の150%に、夜間労働手当は140%に設定された。2011年前半の未払賃金が支払われ、経営陣は新しい賃金率も導入した。作業環境評価は組合が担当する予定である。

「この賃上げはもちろん妥協の産物だ。労働者は20〜30%の増額を要求したが、結局10%になった」と、ロシアのIMF加盟組織である鉱山・金属労組(MMWU)チェリャビンスク支部のユーリ・ゴラノフ支部長は述べた。

「賃金はケースバイケースで引き上げるべきだと私たちは考えている。最優先課題は、月収1万2,000ルーブル(300米ドル)未満の最低賃金労働者の収入を改善することだ」

[2011年8月19日――イリヤ・マトベーエフ]