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メキシコ電機労組、土壇場で勝利するも闘争は継続

メキシコシティーの中央広場で7カ月以上にわたって抗議の座り込みを実施したメキシコ電機労組(SME)は、23カ月に及ぶ抵抗の末、メキシコの最も重要な祝日である9月16日の独立記念日を控えて、カルデロン政権との対決に土壇場で勝利を収めた。

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メキシコ9月13日に政府は、中央広場のSME仮設キャンプ解散と引き換えに、未解決の苦情をめぐってSMEと交渉し、レイオフされた組合員1万6,000人以上を職場に復帰させるための解決策を見つけることに同意した。

政府はSMEによるマーティン・エスパルサ書記長の選出の合法性を最終的に承認、選出された組合幹部26人に認定書を交付するとともに、組合資金2,100万ペソ(162万6,000米ドル)の「凍結を解除《し、「組合の資産を上法に利用しようとした《というエスパルサに対する申し立てを公に取り下げた。

政府とSMEとの紛争が始まったのは、2009年10月のことである。このとき、SMEが組織化する従業員数4万4,000人の公営電力会社ルス・イ・フエルサ・デル・セントロ(LFC)が解体され、メキシコ中部への電力供給事業は同様に公営の電力会社でありCFEに引き継がれたが、同社を組織化する組合は腐敗した消極的な組織という悪評を得ていた。それ以来、残ったSME組合員1万6,500人は退職手当を拒絶し、雇用を求めて闘い続け、政府がメキシコの法律に従って「代わりの使用者《を見つけるよう要求している。

SMEと政府との間で進められている交渉の目的は現在、11月30日までに雇用問題を解決することだ。同労組は可能な解決策を3つ提示しており、連邦政府からの他の案も受け入れている。優先的な要求の1つは、拘留中のSME組合員12人を釈放するための訴訟手続きの迅速化である。

SMEは警戒態勢を緩めていない。SME指導者のマーティン・エスパルサは9月13日、広場に集まった5万人以上のデモ参加者を前に、「政府に圧力をかけ続ける必要がある《と語った。「今日締結された協約は私たちの闘争の一部だが、協約内容を実施させるために引き続き結集する必要がある。私たちが信頼しているのは現政権ではなく、結集してこの闘いに勝利を収める労働者の能力だ《


関連リンク:
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Solidarity caravan marks 3 year anniversary of Cananea strike
Workers' rights violations intensify in Mexico
Agreement between SME and Government (pdf)


[2011年9月22日 ライナー・サンティ]