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フィンランドの金属産業で合同交渉

フィンランドの組合組織3団体は、緊密に連携して技術産業の使用者団体と交渉を実施する。賃上げ目標は最低4%である。

フィンランド金属産業で約25万人の賃金棒給生活者を代表するフィンランドの組合組織3団体、金属労組、ホワイトカラー労組Proおよび専門職・管理職労連YTNが、共通の目標について合意し、今回の団体交渉で協調的に行動することを誓約した。このような形で個別従業員グループが力を合わせるのは、今回が初めてである。

組合側は、2段階の賃上げを盛り込んだ1年半の協約を目指している。最初の賃上げは1時間当たり0.67ユーロ(1カ月当たり110ユーロ)で、最高賃金区分の従業員の賃上げ率は最低4%になるだろう。

2回目の賃上げでは賃金・給料が1時間当たり0.34ユーロ、1カ月当たり60ユーロ増額され、少なくとも2%の引き上げとなる。

「組合合併を云々せずに共通の交渉力を強化しようと努力している《とリク・アールト金属労組会長は言う。「交渉で成果が得られなければ、組合側は共同行動によって目標を擁護する用意がある《

関連各組合が団体交渉でこのように協力するのは初めてのことだ。量的・質的な交渉目標を共同で立案し、3組合すべての管理機関がその目標をめぐって討議している。それぞれの組合が各自の労働協約を個別に取り決める。

各組織は、要求を調整する必要がある場合は協力し合うことで合意している。質的な面での共通要求は、退職間近の従業員の休暇増である。3団体すべてが、より具体的な独自の提案や要求も掲げている。

ここ数カ月間、使用者団体のフィンランド技術産業連盟は、いずれ近いうちに深刻な経済的困難に陥りそうな企業がいくつかあると警告してきた。しかし組合側の見方では、現在のところ金属産業の競争力は十分に強い。

[2011年9月16日 ライナー・サンティ]