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スワジランドで民主主義と人権を求めて闘争

メアリー・パイス・ダ・シルバは33歳の弁護士で、スワジランド民主化キャンペーンのコーディネーターを務めている。現在、スワジランドのさまざまな運動の代表6人とともにスイスのジュネーブに来ているダ・シルバは、自国の人権状況を改善したいと考えている。

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スイス: スワジランド代表団は、スワジランドの人権状況を改善するために、世界の人権状況に関する国連普遍的定期審査でスイス・ジュネーブを訪れた。ダ・シルバは、この機会を利用してIMF本部を訪れ、フェルナンド・ロペスIMF書記次長と会談した。

「国王によって任命されたスワジランドの法務大臣は実態を示さなかった」とダ・シルバは言う。「私たちは独自の審査を行い、人権高等弁務官事務所に提出した」

スワジランド民主化キャンペーン(SDC)の前身は、労働組合も含めた多数の国内運動を統括するスワジランド統一民主戦線である。SDCは、スワジランドの民主改革と複数政党制を求めて全世界で運動している。この王国では、人権・政治活動家が警察によって暴力的に攻撃され、国民が独断的な逮捕や強制捜査にさらされている。

「長期にわたって拘留されたのち、遠隔地に放置される」とダ・シルバは言う。「殺害事件まで起こっている」。先ごろ1人の青年が、野党PUDEMOのロゴ入りのTシャツを着ていたために逮捕された。

「世界中にSDCの支部がある」とダ・シルバは言う。アフリカが中心で、ほとんどの支部が南アフリカにあるが、イギリス、デンマーク、アメリカ、カナダにもある。「デモやロビー活動を組織している」

メアリー・ダ・シルバは民主化キャンペーンのコーディネーターとしてアフリカ全域を飛び回っている。「私は家族から平等について教わり、早くから人権活動にかかわるようになった」。貧困問題や子どもの権利にも取り組んでいる。2008年にPODEMOに接触した。2011年2月にスワジランドで民主化キャンペーンが発足すると、全面的に関与するようになった。

「IMFはスワジランドをはじめ世界各地で、組合や社会運動の民主化闘争を引き続き支援していく」とフェルナンド・ロペスはダ・シルバに約束した。

[2011年10月6日 ライナー・サンティ]