IMFニュース・ブリーフス

ハンガリーの金属労働者が反労働者的な法案に対抗

ハンガリー金属労連VASASは、ハンガリー政府が現在立案中の新しい労働法案を非難している。労働組合は10月1日にブダペストの議会前でデモを呼びかけている。

photo
ハンガリー: この法案には労働者の権利の大幅な削減が盛り込まれている、とVASASは言う。従業員を解雇しやすくし、休暇日数を減らし、使用者が週36〜44時間の間で勤務スケジュールを変更できるようにしている。

政府は労働市場の規制から手を引きたいと考えている。国が課す「官僚主義的」措置だけでなく、団体交渉権も撤廃される。VASASは提案中の立法を拒絶し、「この法案はハンガリーの労働者の基本的権利と社会的保護に深刻な脅威をもたらす」と述べている。

さらに修正案は、欧州社会憲章で定められた社会基準にも抵触し、その基準を下回るだろう。

ハンガリーとヨーロッパの労働組合指導者の依頼により、欧州委員会のラースロー・アンドル雇用・社会問題担当委員は9月2日、ハンガリーの労働組合総連合6団体の会長および欧州労働組合連合のバーナデット・セゴール書記長と会談した。組合指導者たちは同委員に組合側の反論を伝え、「欧州議会が現行法案を採択すれば、ハンガリーの労働者の基本的権利と社会的状況を深刻に脅かし、欧州社会憲章に定める基準ならびに欧州諸国の民主的な慣行に抵触することになるだろう」と強調した。

9月12日、数千人の組合デモ参加者がハンガリー議会周辺で街頭デモを行い、労働法修正案への反対を表明した。

ハンガリーの全国組合総連合4団体が署名した請願書を全議員に送った。

「あなた方は従業員を劣悪な隷属状態に追い込もうとしています。この法案に賛成票を投じれば、給料が減って労働時間が長くなり、従業員は無防備な状態に置かれ、労働協約による保護もなくなってしまいます。労働者は使用者の思うままになり、合意を強制されることになるでしょう」

IMFは、この闘いにおいてハンガリーの金属労働者を全面的に支援している。

関連リンク:
ICEM solidarity letter to Hungarian workers (pdf)


[2011年9月30日 ライナー・サンティ]