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マルチ・スズキの協約違反でスト再開――労働者に対する発砲も

マネサールのマルチ・スズキ労働者が10月7日午後4時から再びストに入り、契約労働者の復職を要求している。ストの理由は、会社側がロックアウトを続行し、契約労働者が雇われた暴漢から身体的な攻撃を受けたことである。10月9日には発砲事件が起こった。

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インド: 9月30日、マルチ・スズキとスト中の労働者が合意に達した。労働側は仕事の再開に同意し、経営側は労働者に対して報復措置を取らないことに同意した。労使双方は、交渉によって争議を解決し、相手の基本的権利を尊重し合うことについても合意した。

10月3日に契約労働者が出勤したところ、工場への立ち入りを拒否された。職務を再開した正規労働者は異動になった。経営側は送迎バスの運行も中止し、労働者は通勤が困難になった。10月7日、経営側と請負業者は暴漢を差し向け、工場前に集まった契約労働者と介入した組合役員を攻撃させた。

マネサールとグルガオンにあるスズキ3工場――マルチ・スズキ・インディア・リミテッド(MSIL)、スズキ・パワートレイン、スズキ・モーターサイクル・インディア――で、10月7日から約7,000人の労働者が座り込みストに入った。労働者は会社側に対し、契約労働者たちと解雇された労働者44人の職務再開を直ちに認め、多少なりとも経験のある職場で働かせるよう要求している。

10月9日、スズキ・モーターサイクルで1人の請負業者が労働者に発砲した。表向きは正当防衛による発砲と主張されたが、労働者の話を聞いた結果、労働者に危害を加える目的で発砲したことが分かった。労働者たちは、この請負業者から武器を取り上げて警察に渡した。

『エコノミック・タイムズ・オブ・インディア』によると、10月10日にハリヤナ州労働省は、10月1日に締結された協約との関連で労働側に「紛争解決手続き違反《を通告し、48時間以内に対応するよう求めた。

同じく同紙の報道によれば、インドの主要全国労働組合(AITUC、CITU、HMS、INTUC、BMS、AIUTUC、TUCC、AICCTU、UTUC)は、党派の垣根を越えて同社経営陣の「高飛車で挑発的な行動《を非難し、臨時労働者の仕事再開を認めないのは「明白な報復行為《であり、10月1日付の協約にあからさまに違反していると述べた。
最新情報:
10月18日、レイバースタートのマルチ・スズキ労働者支援キャンペーンが始まった。

マルチ・スズキ・インディアの中西眞三社長に抗議文を送るには下記サイトを参照: http://www.labourstart.org/cgi-bin/solidarityforever/show_campaign.cgi?c=1136

関連リンク:
Maruti - Suzuki workers struggle for trade union rights
Maruti-Suzuki union leaders arrested after meeting with employer
Maruti Suzuki workers in India end the impasse
IMF letter of solidarity with Maruti-Suzuki workers September 29 (pdf)
IMF-JC - JAW letter of solidaritywith Maruti-Suzuki workers September 30 (pdf)


[2011年10月17日 ライナー・サンティ]