IMFニュース・ブリーフス

UAWが米国でフォードおよびクライスラーと協約を締結

UAWがフォードおよびクライスラーと締結した暫定4年協約は、雇用と投資に焦点を当てている。フォードとクライスラーのUSW組合員6万7,000人に承認されれば、数千人の新規雇用が生み出される。

アメリカ: フォードとの協約によってUAW組合員5,750人の雇用が創出され、フォードが先に発表した雇用と合わせて1万2,000人以上の新規雇用が増えることになる。この雇用の多くが2012年末までに追加される。この協約は、2015年までに新しい改良型の車両と部品を生産するために160億ドルの投資も盛り込んでいる。

UAWは、この暫定協約で所得と給付についてさらに重要な増額を獲得した。協約期間中の初任給が1時間当たり19.28米ドルに引き上げられた。労働者は協約期間中、先任権に応じて5,000〜6,000ドルの妥結ボーナス、7,000米ドルのインフレ調整手当、その他の一時金を支給される。現行の医療給付が維持・改善された。

10月19日までの2週間に、フォード労働者は暫定協約に概ね賛成票を投じ、4万1,000人のUAW組合員の85%が投票。ゼネラル・モーターズとの協約に続いて、アメリカの自動車メーカーとの協約として2番目に承認された。

また、2万6,000人のUAW組合員を対象とするクライスラーとの暫定協約も、現在の雇用を確保し、協約期間中に2,100人の雇用を追加する内容となっている。この協約には、新しい改良モデルを導入するために工場や工学設計に投資するというクライスラーの意義ある約束も盛り込まれている。設備の一新と改良に45億米ドルが直接投資される。

クライスラーでも協約期間中、新採用者の賃金が1時間当たり19.28米ドルに引き上げられる。現在、新採用者の賃金は約14.65ドルである。GMやフォードと同様に、1級労働者の賃金は上がらない。3,500米ドルの承認ボーナスが、2011年と2012年に半額ずつ支給される。それに加えて、1,000米ドルの年間品質・業績ボーナスと、ワールドクラス製造(WCM)基準の達成に対する最大1,000米ドルの年間「付加手当《もある。

関連リンク:
Tentative new contract between UAW and General Motors


[2011年10月20日 ライナー・サンティ]