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スイスの時計産業で新協約

スイスのIMF加盟組織UNIAの交渉担当者は、上屈の精神と草の根レベルの動員のおかげで、柔軟性を高めようとする使用者側の動きを阻止することに成功し、社会的給付をいくらか改善することができた。

スイス: UNIAと時計製造業の代表は、スイスのヌシャテルで時計・マイクロ技術部門の新しい労働協約に署吊した。この協約は、対象産業の約400社(ほとんどが中小企業)と、時計製造業労働者約4万8,500人の85%に適用される。

大きな進展があった分野は、社会的給付、最低初任給および柔軟な退職制度の創設である。健保基金の事業主負担金の増額に加えて、家族・訓練給付が30フラン増える。初任給に関しては、賃金が最も低い州について月100フラン、それ以外の州については80フランの増額を獲得した。労働時間の変動幅を30〜45時間から30〜48時間に拡大しようとする使用者の試みは阻止された。

新協約を立案したUNIAの時計製造業担当役員ジャン・クロード・レンワルによると、柔軟な退職制度の分野で最も革新的な進展があった。この産業の労働者は、法定退職年齢の2年前に労働時間を20%短縮できるようになり、短縮分の賃金の半分を使用者が負担する。退職1年前には、やはり使用者の費用負担で労働時間を40%短縮することができる。

さらに、工場に立ち入る組合の権利が拡張され、UNIA専門会議(時計製造業)の代議員は会議に出席するために年間1日の有給休暇を取得できるようになる。この部門の従業員の約4%に影響を与えている臨時雇用に関して、交渉担当者は侵害を調査する合同委員会の設置を達成した。

この新協約は8カ月に及ぶ交渉の成果である。有効期間は5年で、2012年1月1日に実施される。毎年9月に、翌年1月1日からの賃金のインフレ調整をめぐって交渉が行われる。

[2011年10月13日 アンヌ=マリー・ミューロー]