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IMFと中国ACFTUが交流を促進

IMF代表団は、上海で中華全国総工会とグローバル化に関する労働組合戦略をめぐって議論した。

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中国: 11月29〜30日に上海でIMFと中華全国総工会(ACFTU)のセミナーが開かれ、組織化や団体交渉、労働組合ネットワークについて討議した。中国の全国・地域・地方レベル代表30人が、ドイツ、日本、アメリカ、ブラジル、スウェーデン、IMF本部から参加したIMF代議員とともに出席した。

ACFTU役員は、組織化に焦点を当てた結果、労働組合員が大幅に増えたと報告した。ウォルマートでの成功を受けて、フォーチュン500リストに吊を連ねる主要多国籍企業で組合組織率85%を達成するためにキャンペーンが実施されている。ACFTU組合員は現在2億4,000万人を超えており、そのうち2,700万人が中華機械・金属・建材工会(CMMBMWU)傘下の金属労働者である。

2010年に発生したフォックスコンでの自殺やホンダと同社サプライヤーのストなど、中国で労働争議が増えていることについて活発に討議した。労働者は労働者の参加と民主的な経営を通して意見を表明する経路を確保する必要がある、とACFTU役員は述べた。

ストと団体交渉重視の結果、賃金が大幅に上がった。中国政府とACFTUは購買力の上昇を支持している。最低賃金は、省によって異なるが10〜30%引き上げられた。

IMF代議員は、世界中の組合がグローバル化への対応として力を強化している状況について説明し、労働組合ネットワークや、さまざまな手段(国際枠組み協約(IFA)、OECDガイドライン、ILO条約など)の利用による組織化や国際労働基準実施を例に挙げた。

吉利(ジーリー)によるボルボ・カーズの買収など、中国企業が外国企業への投資を拡大している状況を踏まえて、中国の地方レベル組合幹部は協力を申し出た。

ユルキ・ライナIMF書記長は、組織化、団体交渉、労働者の参加、ネットワーク構築、安全衛生、気候変動、貿易に関して引き続き交流していくことを提案した。中国の代議員は、フォルクスワーゲンやシーメンス、ボッシュ、SKFといった企業で、すでにIMFの世界従業員代表委員会やネットワークに参加している。

[2011年12月1日 ライナー・サンティ]