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フリーポート・インドネシアでスト終結

94日間のストを経て、PTフリーポート・インドネシア労組(SP KEP SPSI)と米国系大手採鉱会社フリーポート・マクモランのインドネシアの子会社が、12月14日にジャカルタで協約を締結した。

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インドネシア: この協約により、金埋蔵量世界第1位、銅埋蔵量世界第2位のパプア州グラスベルグ鉱山で労働者1万人による94日間のストが終了した。12月17日(土)に操業再開の予定である。

この協約はインドネシア政府の援助により実現した。鉱山労働者はストを実施していた3カ月間の賃金を支給される。何人かのスト参加者に対する懲戒処分が撤回された。フリーポート・マクモランは、同社が主張していた可変費用ではなく固定費用に基づいて、医療・住宅・教育手当、交代勤務割増賃金、年功加俸および金属手当を支払う。グラスベルグ鉱山労働者の賃金は、2011年10月1日までさかのぼって24%引き上げられ、2012年10月にさらに13%引き上げられる。

スト中の鉱山労働者約7,000人の時給は2.13〜2.54米ドルだった。37%の賃上げ率は組合の当初の要求を大幅に下回っている。「人道的理由と労働者の生活をめぐる懸念から妥結を決定した《と交渉委員会メンバーのジュリ・パロロンガンは述べた。

フリーポートは、このストで多額の搊失を被った。グラスベルグ鉱山は金埋蔵量で世界第1位、銅埋蔵量で世界第2位である。同社は2011年10月、受注した注文に関する契約上の義務を果たせず、責任を回避するために上可抗力の宣言を余儀なくされた。スト実施中、グラスベルグ鉱山は生産能力の約5%で稼働していた。

全インドネシア労働組合(SPSI)傘下の化学・エネルギー・鉱山労組(CEMWU)に加盟するPTフリーポート・インドネシア労組の交渉チームは、12月16日にスト参加者の大集会を開き、協約について説明したのちマイル28での封鎖を正式に終了する予定である。

ストと封鎖の詳報についてはICEMウェブサイトを参照。

関連リンク:
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[2011年12月15日 ライナー・サンティ]