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ユナイトがイギリス製造業の再生戦略を再開

イギリスでは2011年11月までの工業生産が前年比3.1%減となり、9カ月連続の減少を記録したため、ユナイト・ザ・ユニオンは製造業再建・再生戦略「2020ビジョン」を再開した。

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イギリス: ユナイトのトニー・バーク書記次長は次のように述べた。「この数字は、英国経済が相変わらず低迷していること、製造業を活気づけ、特に公共部門の失業者数千人のために製造業雇用を創出するうえで、政府が何の戦略も立てていないことを示している」

ユナイトの戦略は、英国経済が技能水準の高い確固たる製造基盤を確立することの重要性を強調している。

「全体的に見て、政府はどうすればよいか分からない状況にある」とバークは述べた。「経済を生き返らせるには、製造業への多額の投資が必要だ。そこで、ユナイトはこの文書を提出した」

2020ビジョンは以下の10本の柱に基づいている。

●戦略上重要な産業を守るための政策枠組みを構築する。
●干渉政策によって引き続き財政援助を行う。
●中小企業を重点的に支援する。
●政府の購買力をより有効に活用し、イギリスで製造業雇用を確保する。
●低炭素革命が提供する機会を最大限に活用する。
●すべての産業のニーズを満たす教育・技能枠組みを提供する。
●高度熟練雇用の確保に必要な科学的基礎に基づく大学機構を創出する。
●研究開発を促進するために適正な投資環境を作る。
●エネルギーの安全保障と公正な価格設定を提供する平等な競争条件を設ける。
●将来の製造業において、すべてのステークホルダーの透明性と関与を促進する法律枠組みを構築する。

ユナイトは代替的経済戦略の一環として製造業支援に取り組んでおり、2020ビジョン文書はイギリスの持続可能な製造業に向けたプランを提示している。「この文書は好評だ」とバークは述べた。「昨年末に部門別会議で発表し、ウェブサイトや出版物にも掲載している」

[2012年1月17日 チェリッセ・フレドリクス]