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バングラデシュで工場経営陣が組合幹部を監禁

ダッカでコーツ・バングラデシュ従業員組合の幹部が、コーツ経営陣によって不法に拘束された。

バングラデシュ: 国際繊維被服皮革労組同盟(ITGLWF)の報告によると、コーツ・バングラデシュ従業員組合の会長と書記長は2012年2月12日の夜、経営陣と会談して労使紛争の解決策について議論しようと、ダッカのテジガオン工業地域のノボ・タワーにあるコーツ本社へ行った。

会社側は組合幹部と交渉するどころか、携帯電話を没収して2人を夜通し本社ビル内に強制的に拘束し、労働組合の同僚が2人の失踪を地方紙に知らせてようやく釈放した。

バングラデシュの製紙会社コーツの経営陣は、労働組合の交渉担当者と合意に至ることができなかった。あらゆる交渉手続きを尽くしたあと、労働者による投票が行われ、賛成98.12%でストが支持された。経営側は、ストが不法であると宣言する裁判所命令をどうにか獲得した。

コーツ社の賃金は、わずか1,625バングラデシュ・タカ(18.90米ドル)である。バングラデシュの労働組合は、7,000タカが生活賃金とみなせる最低水準だと考えている。地方労働組合の交渉担当者は交渉の過程で、賃上げ要求を100%から30%に引き下げた。組合は住宅手当をはじめとする手当の増額も要求したが、すべて経営側に拒否された。労働組合が譲歩したにもかかわらず、使用者は非妥協的な態度を貫き、誠実に交渉することを拒否した。

コーツ従業員組合は、ITGLWFに加盟するバングラデシュ被服繊維皮革労連(BGTLWF)の傘下組織である。BGTLWFは、より広い労働組合運動に連帯を求めており、イギリスのOECD連絡担当者に苦情を申し立てる準備をしている。コーツ社はイギリス系の大手国際製紙会社である。

ITGLWFはコーツ社CEOのフォーマン氏に書簡を送り、介入を求めた。詳しくはITGLWFウェブサイトを参照:http://www.itglwf.org/

IMFと国際化学エネルギー鉱山一般労連(ICEM)は、バングラデシュの労働者と連帯してフォーマン氏に合同書簡を送り、バングラデシュのコーツ各工場で労働組合権の尊重を確保するよう要求した。

関連リンク:
Joint IMF and ICEM letter to Mr Forman, CEO of Coats


[2012年2月22日 アレックス・イワーノウ]