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ジンバブエの活動家に対する有罪判決が国際的な騒動に発展

ジンバブエの活動家6人が3月19日に公の場で暴力事件を引き起こした容疑で有罪判決を受け、労働組合や市民社会組織の批判を招いている。地域・国際レベルの運動は告訴の取り下げを要求していたが、SMSキャンペーンを通して主要な政府当局者に圧力を加え、可能な限り軽い判決が言い渡されるよう確保する戦術に素早く切り換えた。

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ジンバブエ: ムニャラジ・グウィサイ、タファズワ・チョト、タテンダ・モンベヤララ、エドソン・チャクマ、ホープウェル・グンボ、ウェルカム・ジムトの6人は3月21日、罰金と420時間の社会奉仕活動を言い渡された。状況を考えれば、これは考え得る最善の結果である。

6人の活動家(うち4人が労働運動家)は1年前、アラブの春をめぐり議論してエジプトの大衆暴動のビデオフィルムを見たという理由で、ジンバブエ労働センターで他の39人とともに逮捕された。単なるアカデミックな政治討論が、政府転覆の企てとして取り上げられた。

6人は当初は反逆罪で告発されたが、裁判の過程で起訴が一部取り下げられ、他の39人は釈放された。クジャ裁判官は判決の中で、検察当局は活動家たちがジンバブエの安全に脅威をもたらしていることを証明していないと述べ、「ジンバブエ人がチュニジアやエジプトのような革命をもくろんだことがあるという証拠は、まったく見当たらない」と付け加えた。

6人の活動家は逮捕の1カ月後に保釈が認められるまで、獄中に留め置かれた。活動家たちは肉体的・精神的拷問にかけられ、治安警察の管理下で苦痛を味わったとして政府当局者を起訴した。6人は処方薬を飲んだり治療を受けたりすることも禁止された。6人のうち唯一の女性であるタファズワ・チョトは、特に厳しい状況に置かれた。彼女は病気に苦しんでおり、3回の脳外科手術を受けたあとで絶えず医療を必要としている。

IMF、ICEMおよびITGLWFの各書記長はジンバブエ政府に合同書簡を送り、6人の活動家の逮捕・拷問・起訴はジンバブエ憲法、アフリカ人権憲章、市民的および政治的権利に関する国際規約、世界人権宣言の違反だと指摘した。

書簡の内容は以下のとおり。「私たちは、これら6人の活動家が表現の自由についての権利を平和的に行使したために犯罪者として扱われていることを懸念しており、貴国政府に対し、これら6人の活動家を無条件で赦免するよう要求します。また貴国政府に対し、すべての政治犯を釈放し、裁判を待つ他の活動家に対する起訴を取り下げることも強く要請します。すべてのジンバブエ人の権利と自由が国際人権基準に従って尊重されるよう保証するために、貴国政府が必要なすべての措置を講じるよう求めます」

この判決は行動主義を犯罪とみなし、ジンバブエ政府に活動家を迫害して沈黙させる許可を与えるものだ。また、庶民をさらに弾圧・威嚇する役目も果たしており、2013年に予定される国政選挙(ジンバブエ政府は今年に前倒ししたいと考えている)を控えて恐怖感を生み出し、市民を政治に関与させないようにしている。

関連リンク:
ICEM, IMF, ITGLWF letter to Zimbabwe government regarding Harare 6 (pdf)


[2012年3月22日 アイシャ・バハドゥール]