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イタリアのアルコアで働く金属労働者が今後の投資を期待

イタリアの労働者は、あと1年サルデーニャ工場を維持することでアルコアと合意に達し、新しい所有者が工場を買収して操業を再開してくれることを望んでいる。

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イタリア: 12時間以上に及ぶ交渉を経て、2012年3月29日にイタリア経済開発省で労使が合意に達し、大手国際アルミニウム・メーカー、アルコアの労働者は事業継続をとりあえず確保した。ポルトベスメ(サルデーニャ州カルボーニア=イグレージアス県)のアルコア工場は、年末まで引き続き稼働する。

この合意は労働者と組合、市民社会組織の強力な動員のおかげで達成され、その過程でイタリアのIMF加盟組織FIM-CISL、FIOM-CGILおよびUILM-UILが大きな役割を果たした。

これから労働者の承認投票に付される署名済み協約はアルコアに対し、2013年12月31日まで生産活動を維持するよう義務づけている。しかし、工場を買収して生産を再開する企業グループがほかになければ、この現場は2012年10月31日から稼働を停止する。政府は新しい潜在的購入者を引きつけるために、費用効率が高い電力供給方法の提供など、さまざまな奨励策を検討している。

この協約は一時的な解決策であり、2013年初めまでに工場が閉鎖されるリスクが依然としてある。1,500人の労働者とその家族が影響を受ける。イタリア有数の貧困地域であるサルデーニャにとって、これほど多くの失業は現地の地域社会に壊滅的な影響を与えるだろう。

[2012年4月3日 アレックス・イワーノウ]