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アルセロール・ミッタルのビントン製鋼所で安全性向上を再検討

アルセロール・ミッタル合同グローバル安全衛生委員会(JGHSC)に加わっている全米鉄鋼労組の専門家グループは2月27〜28日、テキサス州の同社ビントン製鋼所を再び訪れた。2011年8月の前回の訪問で、いくつかの改善が確認された。専門家たちは状況を調べ、進展は見られるものの引き続き努力する必要があることを確認した。

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アメリカ: 企業目標の設定はそれはそれで結構なことだが、その目標を実際に現場で達成することが、テキサス州エルパソにあるアルセロール・ミッタルのビントン製鋼所で労使が直面している課題だ。両パートナー間の関係確立は簡単そうだが、いざ実現するとなると難しい課題になる可能性がある。

専門家は2月27〜28日の訪問で、安全性の問題をめぐる労使関係の確立に主に焦点を当てる必要があることを確認した。この分野では改善が見られるにもかかわらず、信頼できる一貫した共同アプローチを確立するには、さらなる努力と取り組みが必要だった。特に、JGHS協約に定める現地合同安全衛生委員会の効果改善を優先しなければならない。JGHS協約はアルセロール・ミッタルの全事業の最低必要条件を定めているが、同社の最優良事例はその条件を超えている。そのような状況を実現する人は労使双方がこの考えを完全に支持しなければならないが、一部の参加者はそうではないようだった。

工場の条件は目に見えて改善しており、前回の訪問で確認された30件の措置のうち18件がすでに実施されていた。例えば、高所作業台の改善、階段の修理・維持管理、医療施設の建設、スペイン語の安全信号の導入だ。一層の注意を要する分野は、燃焼器用ホース・測定器・トーチの点検プログラム策定、いくつかのエリアにおける洗眼場の改善、全労働者の4分の1近くを占める下請労働者数への配慮である。

専門家の1人であるUSW第6787支部のアル・ロングは次のように述べた。「前回の訪問以降、数々の活動が実施されたことを確認でき、その点は歓迎したい。合同安全委員会の機能向上問題には不満が残るが、それはこの工場なら改善できる可能性があるからだ。とにかくもっと積極的な参加が必要だ」

ビントン工場には1つの小製鉄所と2つのアーク炉があり、テキサス西部とニューメキシコで最大の鉄鋼メーカーである。2011年にJGHSCの小規模専門家グループが初めて訪問してから、進展を確保するために工場と定期的に接触してきた。もう一度訪問して引き続き現状を監視し、報告する予定である。

[2012年3月28日 ロブ・ジョンストン]