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デモ参加者がヴァーレの労働条件と環境の改善を要求

ブラジル・リオデジャネイロの鉱山会社ヴァーレ前で労働組合と社会運動の指導者が抗議し、環境と人権に対する同社の態度を非難するとともに、コロンビアで発生した労働者2人の死亡事故を受けて同社の工場における安全性の欠如を糾弾した。

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ブラジル: 労働組合と社会運動の指導者はヴァーレ年次株主総会の場を利用して、4月18日にリオデジャネイロ中心部の同社事務所前で抗議行動を実施した。デモ参加者はポスターを張ったり一般の人々にチラシを配ったりし、抗議の理由について説明した。同社は人権・労働権の侵害にかけては世界チャンピオンであり、ブラジルはじめ各国で環境に深刻な被害をもたらしている。このブラジル系多国籍企業は、環境と人権に最も大きな損害を与えたとして2012年のパブリック・アイ賞を受賞した。

このデモには、IMFに加盟するブラジルのCNM/CUTとカナダのUSWが参加した。リオの国際行事に出席していたジョアン・ケールCNM/CUT書記長は、デモ参加者との連帯を表明した。「ブラジル人は、ヴァーレが世界最悪の企業に贈られる賞を受賞したことを恥ずかしく思う。なぜなら、私たちは外資系多国籍企業の有害な行動と懸命に闘っているが、今、我が国の誇りであった企業が同じ行為に手を染めていることが明らかになったからだ」とケールは述べた。

デモ参加者は、職場災害で多くの労働者が死亡している現状も非難した。最近の事故は4月11日に発生し、コロンビアのヴァーレでクレーンが倒れて労働者2人が死亡、5人が負傷した。このクレーンは石炭の積み込みに利用されており、サンタマルタとシエナガの間に同社が所有する港の海上作業台船に取り付けられていた。この職場事故で、42歳のラファエル・バスケス・バルガスと41歳のルイス・カンティヨ・バルガスが死亡した。負傷者は、レイネル・アルフォンソ・スアレス・ローゾ、ペドロ・ブスタマンテ・カルデロン、ミルトン・セルバンテス・ガルシア、ホアン・アルベルト・ペルトゥズ・バレスタス、ナディン・エンリケ・ゴンサレス・ゴンゴラ、ハビエル・ジェロニモで、シエナガ総合病院に運ばれた。

ヴァーレ労働者の利益を守る組合が4月18日に組織した抗議行動には、IMFも参加した。ジョアン・ケールはIMFとICEMから同社への書簡を読み上げ、このブラジル系多国籍企業の行為を非難した。

[2012年4月19日 バレスカ・ソリス]