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イタリアで若い不安定労働者が体験談を共有

不安定労働者とは? その生活・労働条件は? その未来は? イタリアで先ごろ開始された新しいプロジェクトの目的は、若者の話を聞いてこれらの問題に答えることだった。

イタリア: イタリアでは先ごろ、若年者が職場や日常生活で抱えている問題について話を共有できるようにするために、特別ウェブサイト(http://www.storieprecarie.it/)が開設された。

訪問者は、自分が直面している不安定な労働条件に関するアンケートへの回答を求められる。サイト管理者によると、この調査結果は、至るところで労働者に柔軟な労働条件が押し付けられている現代において、不安定労働者の状況を明確に描き出し、彼らが直面している問題やニーズに対する理解を深めるのに役立つ。

アンケートは2部構成になっており、第1部では回答者の個人的な状況や期待に焦点を当て、第2部では社会学的特徴を確認できるようにしている。このウェブサイトで収集された結果は、ローマ・サピエンツァ大学の教授や研究者が解析したのち、2012年10月7日のディーセント・ワーク世界行動デーに合わせて、10月5〜7日にフェラーラでイタリアの週刊情報誌『インテルナツィオナーレ』が開催する年次国際ジャーナリズム・フェスティバルで発表される。

このサイトは5月初めから6月20日まで開設される予定で、開設以来すでに500件を超える話が寄せられている。このイニシアティブは『インテルナツィオナーレ』誌がイタリアの労働組合総連合CGILと共同で促進しており、イタリアの不安定労働に対抗する組合キャンペーンの一環として、不安定労働問題に対する一般大衆の意識高揚を目的としている。

[2012年5月11日 アレックス・イワーノウ]