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ロッキードがスト参加者の代替労働者を雇用

テキサス州のロッキード・マーチン工場で年金その他の給付を守るために4月23日からストを実施している全米機械工・航空宇宙労組の組合員は、会社側がスト中に派遣労働者を利用し、現場で生産される航空機の品質を危険にさらそうとしていることに憤りを表明した。

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アメリカ: ロッキード・マーチンは5月24日、北米のIMF加盟組織である全米機械工・航空宇宙労組(IAM)の組合員によるストライキに対応して、テキサス州フォートワースの現場で臨時労働者を雇うと発表した。

IAM第776支部は、代替労働者を利用するという同社の決定に対して怒りをあらわにし、臨時スタッフの能力不足によって、テキサス州フォートワースのロッキード・マーチンとの契約で米国防総省に供給される独自の航空機の品質が低下することに懸念を表明した。マーティン・ロッキードF-35統合打撃戦闘機2,443機を供給する20年間のプロジェクトは総額3,970億米ドルで、国防総省最大の兵器プログラムである。

工場の労働者1万4,250人のうち3,300人を代表するIAMは、4月23日にストに入った。その理由は会社側が新しい労働協約で、テキサス、カリフォルニアおよびメリーランド各州のロッキード・マーチン施設の新規採用従業員に年金・医療給付を提供することを拒否したことである。

IAMは、ストの最新情報を提供しているウェブサイト(http://www.goiamtexas.com/)で声明を発表し、「ロッキードは数百万ドルを浪費して訓練を受けていない未熟練労働者を雇おうとしているが、そんな愚かなことをしても成果はないだろう」と述べ、派遣労働者を雇うためのコストは同社が支給を拒否した給付のコストよりはるかに高いと付け加えた。

[2012年5月28日 アレックス・イワーノウ]