インダストリオール、バングラデシュ政府に香港条約実施を要求
2025-09-30
バングラデシュの船舶解撤場で労働災害が続発していることを考慮して、インダストリオールはバングラデシュ政府に対し、すべての船舶解撤場で香港条約を完全に遵守させ、船舶解撤産業を安全かつ公平で持続可能にする拘束力のある措置を採用するよう求めている。
9月第1週に、バングラデシュの船舶解撤場で起こった別々の事故で2人の労働者が重傷を負った。その後、9月16日にチッタゴンのZiri Subedar船舶解撤場で、油除去班の少なくとも16人の労働者が機関室で作業をしていたときに火災が発生した。8人の労働者が重度の火傷を負い、うち4人が重態と報告された
これらは孤立した事故ではなく、香港条約に定める手続きや手順の不遵守を反映している。インダストリオールとバングラデシュの船舶解撤部門の加盟組織が収集したデータによると、今年に入って30件を超える労働災害が発生しており、41人が負傷、4人が死亡した。
バングラデシュでは、船舶リサイクルは産業省の管轄下にあり、同省はバングラデシュ・シップリサイクル委員会(BSRB)を設置した。BSRBは、解撤場の法令遵守を証明し、海岸への引き上げや切断を許可する所轄官庁として機能している。BSRBは産業省や他の政府機関のメンバーで構成され、船舶リサイクル使用者連盟のメンバーが加わっている。この委員会には労働者代表がいない。
インダストリオールが最近いくつかの解撤場を視察した結果、目に見える技術的改良が加えられていても、多くの解撤場が紙の上で遵守しているだけで、労働者の生活を守るために必要な労働慣行の変更を加えていないことが分かっている。
アトレ・ホイエ・インダストリオール書記長は言う。
「香港条約の発効にもかかわらず、バングラデシュの船舶解撤場で今も労働災害が発生していることは受け入れがたい。バングラデシュ政府は、労働者の安全に政治面・技術面でもっと精力的に取り組んでいることを示す必要がある。労働者が生計を立てるために命を懸けるようなことがあってはならない。私は政府に対し、このプロセスにおいて労働組合を対等なパートナーとして認めるよう要請する」
インダストリオールが9月10日にチッタゴンで円卓会議を開催した際、部門の労働組合は、船舶解撤産業の統治、特にバングラデシュ・シップリサイクル委員会の機能に組合が平等に参加し、この産業が本当に安全かつ持続可能であり続けるよう支援することの重要性を何よりも強調した。
【原文記事URL】
IndustriALL calls on Bangladesh government to enforce HKC | IndustriALL
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