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第203号インダストリオール・ウェブサイトニュース

イタリアの金属労働者にとって歴史的な勝利

2025-11-26

先週、イタリアの金属労働者が大勝利を確保した。いずれもインダストリオール・グローバルユニオン加盟組織であるFIM、FIOMおよびUILMが、4日間にわたって続いた激しい交渉の末、フェデルメカニカおよびアシスタルと新たな全国労働協約(NCLA)を締結したのである。この協約は全国150万人以上の労働者を対象とし、4年間で協約上の最低給与の205ユーロ(237.17米ドル)増額を保証している。組合側によれば、これは生活費が上昇し、経済の不安定性が高まる中で賃金を保護するために欠かせない。


FIOMとFIM、UILMは2025年6月に8時間ストを実施、同時にイタリア全土で地域デモが行われ、組合側が使用者の無責任な交渉拒否と評する行為を非難した。このストライキ行動には中小企業の労働者も含めて部門全体の労働者が加わり、超過労働や柔軟性の阻止といった追加措置が実施された。デモは明確かつ統一的なメッセージを送った――労働者は停滞や賃金低下、これ以上の遅延を受け入れない。このストライキは組合の決意を強固なものにするとともに、使用者側に対し、購買力を擁護して公正な労働条件を確保する闘いを続けるために、金属労働者が結集・団結して準備を整えていることを示した。

組合の交渉者は、これは極めて重要な勝利であり、多くの世帯が経済的負担の高まりに直面している時期にあって、長期的な賃金保護を確保するものだと述べた。改定後の賃金構造は、インフレ高進期に購買力を守るために立案された制度を維持している。この協約には、協約期間中にインフレが予想を超えて進んだ場合に備えて、追加給与支給と保護条項も盛り込まれている。

FIM、FIOMおよびUILMのフェルディナンド・ウリアーノ、ミシェル・デパルマ、ロッコ・パロンベラ各書記長は、この協約は交渉の勝利だけでなく、イタリアの全国団体交渉制度自体の擁護も示していると述べた。3人はプロセス全体にわたる組合の団結と決意を強調した。

「非常に厳しい交渉だったが、ギャップを縮めて強固な協約を結んだ。私たちは金属労働者の購買力を守り、権利と保護を強化した。賃上げ、試験的時短の開始、不安定雇用の安定化が柱であり、それらを達成した。今日、絶えず攻撃されてきた全国協約を守ったと言うことができる。この協約は、イタリアの産業の中心を築いている人々の尊厳を確保している。イタリアが安定性と勇気、持続的な解決策を必要としているときに、金属労働者は再びこの国の歴史を書いている」

この協約は、組合のプラットフォームの中核を成す問題である雇用不安および不安定雇用との闘いにおいて、大きな成果をもたらしている。使用者は今後、有期労働者が特定の条件下で臨時契約の延長を希望する場合、12カ月後に有期労働者の一定割合を常用雇用することを義務付けられる。派遣会社を通して雇用される労働者は、48カ月後に受入企業で常用雇用に就く権利を与えられる。これは数千人の金属労働者にとって、より公正でより安定した雇用への重要な移行である。

この協約は、専門委員会の指導の下で労働時間を短縮するための構造的試行など、先見性のある変更も導入している。付加的改善として、安全衛生保護の強化、職場訓練を受ける権利の拡大、重病の労働者や障害のある労働者の保護措置強化、女性に対する暴力の防止を特に目的とする新しい条項が挙げられる。

アトレ・ホイエ・インダストリオール書記長は、この協約とイタリアの組合の決意を称賛した。

「これはイタリアの金属労働者のみならず、不安定や賃金の低下、基本的権利の浸食と闘っているあらゆる場所の労働者にとっても重要な勝利だ。FIM、FIOMならびにUILMは、実質賃金の保護、安定した雇用への経路、労働時間短縮に関する画期的な進展を確保することによって、強力な団結した組合が何を達成できるかを示した。この協約は明確なメッセージを伝えている――団体交渉は依然、労働者にとって、より公正で、より安全で、より尊厳のある職場を築くための最も強力な手段の1つである」

写真:インダストリオール・ヨーロッパ労働組合

【原文記事URL】
Historic win for Italy’s metal workers | IndustriALL

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