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第204号インダストリオール・ウェブサイトニュース

NUMSA、国有金融機関に鉄鋼危機への介入を要求

2025-12-11

南アフリカ全国金属労組(NUMSA)の組合員は、12月9日にヨハネスブルグの産業開発公社(IDC)本社前でピケを張り、行き詰まった鉄鋼メーカー2社、南アフリカ製鋼所(SASM)とアルセロール・ミッタル南アフリカ(AMSA)での緊急介入を要求した。


SASMで組織率が80%を超え、AMSAでも多数派の地位を得ているインダストリオール・グローバルユニオン加盟組織のNUMSAは、両社の最大の債権者であるこの国有開発出資機関に覚書を手渡した。同労組はIDCに12月12日までの回答を求めた。

南アフリカ製鋼所は2024年7月に企業救済手続きに入り、労働者の賃金は何カ月も不定期に支払われたり、まったく支払われなかったりしている。同労組によると、このプロセスは遅れており、透明性を欠いている。NUMSAは、労使関係法セクション197に従って労働者を保護する入札者を望んでいる。さらにNUMSAは、拘束力のある雇用創出スケジュール、現スタッフの優先的再雇用、労働組合・IDC共同監視フォーラムの設置を要求している。

「労働者が自分たちの生活や家族、地域社会に直接影響を及ぼすプロセスで脇役扱いされているときに、NUMSAは黙って傍観してはいない。SASMの労働者は長い間、十分な所得と保障を受けていない。主要利害関係者・資金提供者としてのIDCは、断固たる態度で介入し、開発マンデートに沿って行動しなければならない」とアンドリュー・チルワNUMSA会長は述べた。

労働裁判所は先ごろAMSAに対し、影響を受けた労働者3500人以上を復職させて未払賃金を支払うよう命令したが、同社はこの判決に対して上訴、その間に給料の支払いを拒否し、労働者とその家族は祝祭シーズンに無収入の状態にある。NUMSAの主張によれば、AMSAは経営がずさんであり、過去に国から数十億ランドの支援を受けていながら、労働者への支払いを拒否している

「当組合が裁判を起こしたので、労働者はAMSA経営陣から不当な扱いを受けている。経営側は労働者を利用して国により多くの金を払わせようとしているが、見返りに労働者に何も差し出していない」とNUMSAは申し立てで述べた。

AMSAに関するIDCへの同労組の要求には、解雇された労働者への即座の財政援助と同社の完全国有化が含まれている。さらに同労組は、労働者の要求を考慮する購入者を支持するとともに、資産の独立監査と、工場でのさらなる剥奪を阻止するためのNUMSA職場委員監視下での措置を求めていく。

パトリック・コレア・インダストリオール機械エンジニアリング・素材金属担当部長は次のように述べた。

「私たちは、南アフリカの鉄鋼業で労働者保護と雇用を守るためのイニシアティブを要求しているNUMSAを支持し、IDCに組合の申し立てにタイムリーに応えるよう強く促す」

南アフリカの主要な鉄鋼業は電気料金の高騰、鉄道・港湾の物流障害、安い輸入品を受けて数千人の直接雇用を失い、バリューチェーンで数十万人の雇用が危険にさらされている。

【原文記事URL】
NUMSA demands state-lender intervention in steel crisis | IndustriALL

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