ミャンマーのクーデターから5年、不正選挙と継続的弾圧が露呈
2026-01-30

ミャンマーで軍が権力を掌握してから5年が経過したが、労働者は相変わらず弾圧にさらされており、不正選挙、国際機関への提訴、ILOにおける前例のない行動は、軍事政権が権利も民主主義も実現できていないことを明らかにしている。
2021年2月1日に軍事政権が権力を握って以来、独立組合が禁止され、組合指導者が逮捕され、基本的な自由が踏みにじられてきた。軍事支配下で7000人を超える民間人が殺害され、数百万人が強制退去させられ、自宅からの避難を余儀なくされている。
昨年末、軍は民主的反対勢力の口を封じる選挙を開始した。この選挙は、国民の意思を反映するのではなく、軍による支配の継続を正当化しようとする不正な選挙として広く拒絶されている。信頼できる国際監視団による投票の監視は許可されておらず、多くの政党が投票前に活動を禁止されたり、解散させられたりした。
インダストリオールは、ブランドや企業にミャンマーからの撤退を改めて呼びかけており、デュー・ディリジェンスを強化しても、独立組合を非合法化したり、労働者を投獄したり、労働権を組織的に侵害したりしている独裁政権下での事業活動に伴う固有のリスクは軽減できないと指摘している。
繊維・衣料産業は政権にとって主要な外貨獲得手段であり、武器や弾薬、燃料の購入資金調達に役立っている。ミャンマーで衣料や履物を作っている労働者は、戒厳令下の工業地帯で働いている。2023年のILO調査委員会は、結社の自由条約と強制労働条約の広範囲にわたる違反を確認した。7月には、組合指導者や労働運動家が容疑不明で逮捕されたという新たな報告があった。
インダストリオール・グローバルユニオンは2024年、ネクスト、ニューヨーカー、LPP、シオンなどの主要衣料ブランドを、ミャンマーからの調達継続によってOECD責任ある企業行動指針に違反したとして、OECDナショナルコンタクトポイントに提訴した。この提訴は、現在亡命先で活動しているミャンマーの労働組合CTUMとIWFMに支持されている。訴状によれば、これらの企業は、結社の自由が実現不可能で強制労働が報告されている軍事政権下において、広範な労働者の権利侵害の恩恵を受けている。
ILO総会は2025年6月、ミャンマーの軍事政権に対してILO憲章第33条を発動するという歴史的な一歩を踏み出し、政権への資金の流れを断つよう求める決議を採択した。この異例の措置は政権に、労働者の権利と人権の重大かつ持続的な侵害に対する責任を負わせるものである。この決定は、結社の自由を含む中核的労働基準の継続的な違反や強制労働の利用を強調する強力なメッセージを送っている。
アトレ・ホイエ・インダストリオール書記長は言う。
「ミャンマーのクーデターからまた1年が経過する中、労働組合運動は、基本的権利と民主的自由、ディーセント・ワークを求めて闘い続ける労働者たちと連帯している。軍の不正選挙は、弾圧や強制労働、労働者の権利の組織的な否定という現実を隠蔽できない。各国政府、ブランドおよび国際機関は、通常どおりの業務を中止し、軍事政権への資金援助を断つための具体策を講じなければならない」
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Myanmar coup anniversary exposes sham elections and ongoing repression – industriall-union
メンターシッププログラムでアフリカの若い女性に権限を与え、労働組合を変革
2026-01-30

LOノルウェーが支援する2年間のメンターシップ計画により、ガーナ、マラウイ、タンザニアの若い女性労働組合員12人が不可欠な技能を身につけた。この計画の重要な目的は、サハラ以南アフリカ全域で若い女性の適正な雇用へのアクセスを強化すると同時に、より包括的でジェンダーに配慮した労働組合を推進することである。
この取り組みは、インダストリオールグローバルユニオンがLOノルウェーの支援を受けて実施するもので、加盟組合の若い女性指導者の育成を目指している。この女性たちは、ジェンダー平等の促進、ジェンダーに基づく暴力やハラスメント(GBVH)との闘い、組合機構や団体交渉、部門別ネットワーク、国際フォーラムにおける若い女性の参加と認知度、影響力の拡大に向けて、改革を推し進める立場にある。メンティーは、組合のジェンダー優先事項の再構築と労働者代表の強化に不可欠なリーダーシップ、組織化、提言、フェミニズム思想、技術能力に関する重点的な訓練を受ける。
組合活性化、フェミニズム、ジェンダー平等、技能開発の分野から選ばれた7人のメンターが、プログラムにかなりの専門知識を提供し、期間中ずっと継続的な指導を行った。
メンターシッププロジェクトの具体的な目標の1つは、参加者が将来の女性組合指導者として台頭できるようにし、自信をつけさせ、職場・支部・部門・国家レベルで選出ポストに就けるよう支援することである。このプロジェクトは、若い女性を団体交渉チームや組織化活動、提言活動に組み込むことによって組合活動への関与を深め、より広範な若年女性層を動員・教育する研究グループを設立し、部門/地域/インダストリオール・レベルのイニシアティブへの女性の関与を拡大することも目指している。
政策面では、平等方針や対応メカニズム、啓発キャンペーンの策定にあたってメンティーを支援することによって、組合や職場でジェンダー平等とGBVH根絶を推進する。参加者全員が、仕事の世界における暴力とハラスメントの根絶に関するILO第190号条約および第206号勧告に沿って、ジェンダー平等、GBVH防止、主流化の訓練を受ける。メンティーはさらに、各自の組合で女性機構やジェンダー委員会に積極的に貢献することを奨励される。
ガーナ・ゴールドボードの人的資源専門家でガーナ鉱山労組組合員のアグネス・アマ・アガマスが、自身の経験を次のように振り返った。
「このメンターシッププログラムのおかげで、自分をリセットし、より効果的な指導者になることができた。政府高官と対話する自信を培い、貴重な学習と相互学習の機会を提供してくれた」
プーマ・エナジーの会計士でガーナ運輸・石油・化学労組(GTPCWU)組合員のプリシラ・アボアギェがこう付け加えた。
「子どもがまだ生後4カ月のときにプログラムに参加し、男性優位の業界で家庭生活と仕事のバランスを取る方法を学んだ。これはリーダーシップに足を踏み入れる真の機会だった。技能や才能だけでは不十分であり、指導が不可欠だと気付かされた」
インダストリオール・サハラ以南アフリカ地域事務所のポール=フランス・ンデソミン所長が、このプログラムのより広範な重要性を説明した。
「LOノルウェーのメンターシップイニシアティブは単なる能力構築ではなく、アフリカの労働組合でジェンダー変革を推進する強力な触媒の役目を果たしている。包摂性を擁護して断固たるGBVH反対キャンペーンを主導する手段を若い女性労働者に与えることによって、現在の組合を強化するだけでなく、性別に関わらず全労働者が平等と安全、権限拡大を享受する未来の基盤も築く取り組みだ」
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Mentorship programme empowers young African women to transform trade unions – industriall-union
マーサ・オロスコが歴史的偉業を達成、USOコロンビア全国執行委員会初の女性メンバーに
2026-02-04

マーサ・オロスコは1月15日、コロンビアのインダストリオール・グローバルユニオン加盟組織Unión Sindical Obrera(USO)の100年の歴史で初めて、女性として全国執行委員会に選出された。マーサは2017年から2020年までインダストリオールの地域ジェンダープロジェクトに参加し、LOノルウェーと共同実施したメンタリングプロジェクトでメンターを務めた。彼女はインダストリオールに、自身の労働組合歴と組合での新たな指導的役割について語ってくれた。
1)USO全国執行委員会初の女性メンバー就任は、もちろん一夜にしてできることではない。この難題にどう備えたのか、立候補に至るプロセスはどのようなものだったのか?
このプロセスが始まったのは、私がセサール・ロサ率いるチームの一員だった2022年よりかなり前だ。彼は最近までUSO会長を務めた。彼がコロンビアの石油会社エコペトロルの取締役に任命されたあと、私は後継者として民主的に選出されていたので、空席となったポストを引き継いだ。
このレベルの指導的地位に就くには、幅広い労働者の支持と正式な票決が必要だった。学術的素養、組合員数の増加、集団的リーダーシップの開発など、12年から14年にわたる持続的な訓練と組織化活動を要した。これは労働組合活動に関する知識と経験を構築する民主的プロセスを通じて達成された。
2)その過程でどんな教訓や支援、決定が重要だったか?
インダストリオールとCUT、USOが提供する研修プログラム、それにILOやLOといった国際機関の開放性も絶対不可欠で、活動を強化するための実践的手段を与えてくれた。同様に重要だったは、女性の参加が民主主義の必要条件であることを理解する男性の同盟者の支援だ。その支援がなければ、女性が指導的立場に到達するのは極めて難しい。
このプロセスを真っ先に積極的に支援してくれた人物の1人は、コロンビアの現エネルギー大臣で元USO会長のエドウィン・パルマだ。彼は、労働組合指導部への女性の参加は民主主義の必須事項だと確信している。
こうした同盟者がいなければ、そこに到達することはほぼ不可能だ。なぜなら、このシステムは女性の参加を阻止するために設計されているように見えるからだ。女性は有償・無償のさまざまな仕事を負担しているので、このプロセスに関与して前進することは非常に難しい。他の女性の同僚による援助と個人の決意が明らかに貴重だ。
3)あなたの視点から、女性の参加は全国労働組合の意思決定の場に何をもたらすか?
USOでは、この取り組みがきっかけで、当時としては前例のないジェンダーに関する章を盛り込んだ団体協約が取り決められた。これにによってジェンダー委員会を設置することができ、他の組合にも、社内でジェンダーに基づく暴力や女性の参加といった問題に対処する同様の条項の検討を促した。採用面でも進展があった。この業界の女性参加率が、2021年の21%から2026年には約24〜25%に上昇した。こうした成果は、女性参加拡大の場を確認・開拓しようとする持続的な努力の賜物だった。
4)あなたは労働組合活動、ジェンダー、リーダーシップに関するいくつかのインダストリオール訓練プログラムに参加した。これらはあなたの活動をどう方向付けたか?
私が出席した重要なインダストリオールのコースは、労働組合の計画立案に焦点を当てていた。もう1つの重要なコースは、指導者の勧誘と育成に関するものだった。この知識がなければ、女性労働組合活動家として前進することははるかに難しかっただろう。幹部チームを構築し、プロセス全体を通じて同僚を支援することが極めて重要だ。他の女性に進歩に必要な手段を提供することは、持続可能な労働組合開発の不可欠な部分だ。
5)あなたはインダストリオールのメンタリングプロジェクトでメンターも務めた。そうすることに決めた動機は?
メンタリングは、経験を共有したり、キャリアを始めたばかりの同僚の期待から学んだり、新たな組織プロセスの構築に貢献したりする場を生み出す。これは相互学習のプロセスであり、メンターとメンティーがともに視点を交換し、集団的能力を強化する。
6)組合で活動しているが指導的役割を担うことを躊躇している女性に、どんなメッセージを送るか?
第1に、この責任を真摯に引き受ける必要がある。障害がたくさんあり、大きな妨げとなることが多い。第2に、業界とそのデータ、課題、動向を理解することが欠かせない。分析能力が極めて重要だ。第3に、経験豊富な信頼できる同僚や同盟者の支援が実質的な違いを生む。この3つの要素が基本となる。
7)このような場で女性はどのような障害に直面しているか?
私たちは家父長制社会に生きており、女性は学術界や労働組合、企業で指導的地位に就くことを阻まれている場合が多い。これらは権力の座であり、その座に就いている者は多くの場合、明け渡そうとしない。これらの地位に就こうとする女性は往々にして、既存の権力構造の維持を目指す抵抗に遭う。
介護責任も女性に不公平な負担をかけており、女性は有給の仕事と組合活動の責任、無給の家事労働を調和させなければならない。加えて、コロンビアはたびたび、労働組合員にとって世界で最も危険な国の1つと認定されている。この現実は女性に不釣合いに影響を与え、多くの女性の参加意欲を削いでいる。
組合で指導的立場に就くと、社内での出世に響く可能性もある。労働組合活動家は報復やキャリアの停滞に直面することが多いからだ。
8)こうした困難がある中で、なぜ労働組合指導者として活動を続けるのか?
そのためには深い個人的な信念と献身が必要だ。犠牲は現実にあるが、見返りもある。労働組合活動は奉仕と連帯、集団的防衛に根ざした職業だ。
懲戒手続きで労働者をうまく守ったり、不当解雇を阻止したりすることは、強い目的意識をもたらす。この活動が生活と家族を守ることが分かれば、公私にわたって永続的な満足が得られる。その信念が、これらの難題を取り組む価値のあるものにしている。
NCPの対応遅延でミャンマーへの軍関連投資が継続
2026-02-05

来週パリで開催されるOECD衣料・履物の責任ある企業行動フォーラムを前に、ミャンマーでは軍事政権が権力を掌握してから5年になる。労働者と労働組合にとって、この5年間はOECD指針の組織的な違反と、有意義なデュー・ディリジェンスの崩壊を意味してきた。
ミャンマーの労働組合とインダストリオールは2024年、OECD指針に則ってドイツ、英国、ポーランドのナショナル・コンタクト・ポイント(NCP)に提訴した。訴状はニューヨーカー、ネクスト、LPPの名前を挙げ、ミャンマーで民主主義が回復するまで責任ある撤退を求めている。
だが、これら3件のNCP手続きはいずれも、OECDが示す初期評価スケジュールを6カ月以上超過している。インダストリオールは、ブランドによる実施に関してNCPを支援するために貴重な情報を提供した。この怠慢は労働者の権利侵害を長引かせ、企業による対ミャンマー投資を継続させている。
ILOの措置が事業関係終了の必要性を確認
ILOは昨年6月の国際労働総会で、ミャンマーの軍事政権に対し、最も深刻な状況に適用される特例措置である憲章第33条を発動した。
ILO決議は政府・使用者・労働者に、資金の流れやサプライチェーン関係などを通して結社の自由の侵害や強制労働を可能にしたり長引かせたりする可能性のある関係を見直し、断ち切るよう求めている。ミャンマーの工場からの購入注文は、まさに第33条で見直しが求められる種類の関係である。
軍事政権下でデュー・ディリジェンスは不可能
OECD支持国の主要衣料品ブランドのほとんどはクーデター以降、すでにミャンマーから撤退したか、撤退計画を発表している。残留企業は、効果的なデュー・ディリジェンスが不可能な状況に直面している。工場は警察と軍部の干渉下で操業。工業地帯の労働者は絶えず起訴の脅威にさらされている。
独立評価がこの現実を裏付けている。倫理的貿易イニシアチブ(ETI)の委託研究で、クーデター後、人権インフラがほぼ完全に欠如していることが判明した。ヒューマン・ライツ・ウォッチは、広範かつ組織的な侵害を実証している。ビジネスと人権リソースセンターは、衣料部門における労働権侵害の申し立てを追跡し続けている。
責任ある撤退が唯一の信頼できる対応
OECD指針は2023年に改訂され、責任ある撤退が盛り込まれた。企業が危害を防止・軽減できない場合は、取引関係の終了が義務付けられる。
今もミャンマーから調達している衣料ブランドは、責任を持って撤退しなければならない。提訴を放置されるがままにしているNCPは、軍部が支配する経済への継続的投資を可能にし、指針そのものを間接的に攻撃している。銃を突き付けられてデュー・ディリジェンスを実施することはできない。民主主義が回復するまでは、投資引き揚げが指針に適合する唯一の道である。
アトレ・ホイエ・インダストリオール書記長は言う。
「クーデターから5年が経過し、軍事政権下では責任ある企業が活動できないことは明らかだ。NCP手続きが停滞すれば、単に結果が遅れるだけでなく、労働者の権利が弾圧されて絶えず侵害されている状況下で、投資継続を許容することになる。ミャンマーで民主主義が回復されるまで、投資引き揚げだけが指針に適合した信頼できる対応だ」
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NCP delays enable continued military-linked investment in Myanmar – industriall-union
UAWとフォルクスワーゲンの合意で歴史的な大躍進
2026-02-05

米国南部の労働者の権利にとって重大な瞬間が訪れ、全米自動車労組(UAW)とフォルクスワーゲンが、テネシー州チャタヌーガの同社工場で暫定合意に達した。この合意は、2024年4月に工場の従業員が圧倒的多数でUAW加入を票決してから、2年近く続いた組織化と団体交渉の集大成である。
暫定合意は労働者の承認投票に付される予定で、20%の賃上げ、医療給付の拡充、雇用保障規定の強化、有給休暇の改善などが盛り込まれている。これはフォルクスワーゲン・チャタヌーガ工場初の労働協約である。この工場は2024年の投票まで、世界で最後に残った組合のないフォルクスワーゲン工場だった。
2014年と2019年の組織化運動は労働者の支持を得られず、チャタヌーガの歴史的な組織化努力は、米国南部の伝統的に困難な環境に置かれた労働運動にとって、それ自体が大躍進だった。2024年の組合の勝利は、長年にわたって必要な中立性を示さなかった経営陣との複雑で長い闘いの末に達成された。
アトレ・ホイエ・インダストリオール・グローバルユニオン書記長は言う。
「組織労働者を体系的に弱体化させようとする環境下で、粘り強く正しいことを求めて闘い、労働者の権利を支持してきたUAWに畏敬の念を抱いている」
「この勝利はフォルクスワーゲン労働者の勝利であるのみならず、全米の何百万もの労働者の希望でもあり、粘り強さと連帯が職場で労働者の権利と公正を大幅に改善する道を開くことを証明している」
UAWにとって、この暫定協約はフォルクスワーゲン従業員の実質的な利益であると同時に、デトロイトのビッグスリー自動車メーカーを超えて組合の影響力を広げようとする努力における象徴的な出来事でもある。南部の自動車産業は長年、組織労働者にとって敵地だったので、チャタヌーガでの成功は、この地域と米国製造部門全体で運動を推進する触媒となる可能性がある。
チャタヌーガ工場の労働者3200人は、今後数週間で暫定合意の条件を検討したのち、正式な承認投票を行う。
【原文記事URL】
UAW-Volkswagen deal marks historic breakthrough – industriall-union
エレクトロニクス・ウォッチ、労働者の権利保護で連携強化
2026-02-05

インダストリオール・グローバルユニオンとエレクトロニクス・ウォッチは、世界の電子・低公害車サプライチェーンにおける労働者の権利の保護・促進に向けて協力を深めるため、新たな了解覚書(MoU)を交わした。
今回の合意により、インダストリオール・グローバルユニオンの世界的な労働組合ネットワークと、エレクトロニクス・ウォッチの業界に依存しない監視システムが1つになる。この監視システムは、ヨーロッパとオーストラリアの1500を超える公的バイヤーを支援している。提携の狙いは、組織力と労働者主導の監視、公的調達の影響力を組み合わせて、複雑なグローバル・サプライチェーンで労働者に具体的な改善をもたらすことである。
MoUに基づき、両組織は結社の自由と団体交渉権の促進、特に脆弱な立場の労働者に影響を与える労働権侵害への対応、効果的な人権デュー・ディリジェンスの推進に取り組む。協力の焦点となるのは、鉱山、製錬所、精製所、製造現場といった電子サプライチェーンの施設、特に労働者が組織化されているか、インダストリオール加盟組織に加わろうとしている現場である。
パートナーシップの心柱は、労働者主導の監視と改善である。エレクトロニクス・ウォッチは機密保持を条件に、関連する監視結果を共有する。一方、インダストリオールとその加盟組織は、組合つぶしや組合に対する差別、誠意のない交渉が見られる職場からの証拠を提供する。両組織は連携して行動を調整し、違反行為の是正、自由かつ公正なプロセスによる労働組合の承認、賃金・労働条件・雇用保障を改善する有意義な団体交渉を確保する。
このMoUは、調整とガバナンス、コミュニケーションの明確な仕組みも確立している。共同イニシアティブを推進するのは、合意された意思決定構造、定期会合、進捗と効果を評価するための共同監視・評価枠組みである。必要に応じて、特定のプロジェクト向けに合同運営委員会を設置し、透明性と説明責任を確保する。
この協力を正式化することによって、インダストリオールとエレクトロニクス・ウォッチは電子産業で長期的な構造改善の推進を目指し、労働者の声を中核に据え、連帯を強化し、公的調達がグローバル・サプライチェーン全体で労働権の尊重に寄与するよう確保していく。
アトレ・ホイエ・インダストリオール書記長は次のように述べた。
「この新たな合意は、グローバル・サプライチェーンで労働者主導のアプローチを強化する。効果的な人権デュー・ディリジェンスは、結社の自由、強力な労働組合、労働者に真の改善をもたらす団体交渉に根ざしていなければならない」
画像:シャッターストック
【原文記事URL】
IndustriALL and Electronics Watch strengthen partnership on workers’ rights – industriall-union
人権デュー・ディリジェンスでアフリカの労働組合に力を与えて権利を行使
2026-02-12

カリナン・ダイヤモンド鉱山、2014年 写真:Alex Derr, Flickr
人権デュー・ディリジェンス(HRDD)は、アフリカ全域の労働組合、特にグローバルノースの消費者からグローバルサウスの採掘現場まで広がるグローバル・バリューチェーンで活動する組合にとって、主要な組織化手段として急速に浮上している。2月9日、ケープタウンでマイニング・インダバの合間に円卓会議が開催され、労働組合と人権デュー・ディリジェンス能力センター(CCHRDD)が参加、組織労働者がこの枠組みをどのように活用できるかを探った。
サハラ以南アフリカはエネルギー転換、電子および再生可能エネルギー産業に不可欠な鉱物の供給において並外れた役割を担っていることから、この地域ではHRDDが緊急に必要とされている。アフリカ大陸は、世界的な脱炭素化の取り組みの中で需要が急増しているコバルト、銅、リチウム、マンガン、ニッケルを大量に埋蔵している。だが、採掘は依然として根深い人権リスクに悩まされている――コミュニティーの強制移転、労働者および人権の侵害、環境破壊、地域住民への健康被害などが挙げられ、紛争資金調達や組織犯罪に関連している場合もある。
HRDDの基盤は、2011年に承認された国連ビジネスと人権に関する指導原則(UNGPs)にある。この原則は企業に、悪影響を継続的に確認・予防・軽減・是正することによって人権を尊重する責任を課している。部門別ガイダンス、特にOECDの「紛争地域および高リスク地域からの鉱物の責任あるサプライチェーンのためのデューデリジェンス・ガイダンス」は、コンゴ民主共和国(DRC)東部のような紛争地域でスズ、タンタル、タングステン、金の採掘に大きな影響を与えていることが判明している。
サハラ以南アフリカの鉱業状況は複雑である。大規模事業は中国、欧州、カナダなどの多国籍企業に支配されていることが多く、地域社会との協議不足、水質・土壌汚染、危険な労働環境、貧困レベルの賃金、ジェンダーに基づく暴力やハラスメント、労働組合活動の抑圧(結社の自由や団体交渉権の侵害など)をめぐって、絶えず批判にさらされている。DRCやガーナ、タンザニア、ジンバブエといった国々で広く行われている零細・小規模鉱業(ASM)は、児童労働、有毒な水銀への曝露、犯罪ネットワークによる搾取によって、このような脆弱性をさらに悪化させている。
ビジネスと人権リソースセンターの移行鉱物トラッカーのデータは、この問題の規模を浮き彫りにしている。例えば2010年から2024年にかけて、アフリカでは移行鉱物関連の人権侵害や環境破壊が178件記録されており、これは世界総数の835件の20%以上を占めている。DRCだけでアフリカ全体の申し立ての過半数を占め、ほとんどがコバルト・銅鉱山で発生している。
DRC、ザンビア、ジンバブエのインダストリオール・グローバルユニオン加盟組織を含む労働組合は、厳格なHRDD実施を強く求めている。組合側の主張は、大半のアフリカ諸国で、企業情報開示の精査、リスクマッピング、ビジネスと人権に関する国家行動計画の採択がいまだに見られないことを強調している。組合は、公正な取引条件、現地での選鉱の拡大、生活賃金、環境スチュワードシップを確保するために、拘束力のある規則を求めている。
最近の規制変化はHRDDの枠組みを再構築している。欧州連合(EU)が実施している企業持続可能性デュー・ディリジェンス指令(CSDDD)は、EU域内で事業を行っているか、EUに輸出している大企業に、バリューチェーン全体にわたる人権・環境影響も含めたHRDDを義務付けている。この指令は鉱業会社とそのサハラ以南のサプライヤーに対し、プロセスの強化、監査の実施、是正措置の提供を強制しており、応じなければ欧州市場から締め出される。バッテリー、森林破壊、紛争鉱物に関するEUの補完的措置は、アフリカ産鉱物への監視をさらに強化している。
しかし、課題は依然として手ごわい――脆弱なガバナンス、汚職、執行能力の限界、不透明なサプライチェーンすべてが、効果的なデュー・ディリジェンスを妨げている。ジンバブエの紛争地域やインフォーマル金採掘部門といった高リスク環境では、HRDDで危害を根絶できないことが頻繁にある。
円卓会議ではCCHRDDのケリー・フェイ・ロドリゲスが、重要鉱物バリューチェーンの鉱山労働者を支援するため、DRCとザンビア、ジンバブエで専用プロジェクトを開始すると発表した。この取り組みの狙いは、結社の自由と団体交渉権に特に重点を置いて、新たな国際デュー・ディリジェンス法や貿易政策が労働権に利益をもたらすようにすることである。
2025年にUNIグローバルユニオン、インダストリオール・グローバルユニオン、フリードリヒ・エーベルト財団およびドイツの労働組合総連合DGBによって設立されたCCHRDDの目的は、HRDDの枠組みを活用し、グローバル・バリューチェーン全体で労働者の権利、特に組合組織化と交渉を可能にする権利を強化することにある。
会合は慎重な楽観のうちに閉会した――HRDDは、鉱業企業にリスク軽減の手段を提供すると同時に、労働組合やホスト社会により包摂的な開発を実現するための力を与える。
グレン・ムプファネ・インダストリオール鉱業担当部長はこう述べた。
「鉱物資源が公平な利益のない搾取のパターンを永続させるのではなく、真の経済的進歩に結びつくようにするためには、より強固な国家枠組み、労働組合の積極的関与、国際的な説明責任に支えられたHRDDの効果的な実施が不可欠だ」
