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第42号インダストリオール・ウェブサイトニュース(2015年10月)

インダストリオールが、タイ政府をILOに提訴

2015-10-07

 ディーセント・ワーク世界行動デーの当日10月7日に、インダストリオール・グローバルユニオンは、労働組合権の重大な侵害でタイ王国政府を国際労働機関(ILO)に提訴した。

 ILO結社の自由委員会へのインダストリオールの訴状は、タイにおける18件の労働組合・労働者虐待事件を詳述している。

 タイに7つの加盟組織を擁するインダストリオールは、タイ政府が3,900万人の労働者を保護しておらず、労働者の半数近くがインフォーマル・セクターで雇用されている状況を非難している。タイでは長年にわたって労働者が虐待されているが、2014年5月の軍事クーデター後に樹立された現政権下でも状況は改善していない。

 タイの法律は労働人口の約75%に結社の自由に対する権利と団体交渉権を与えておらず、この国の組合組織率はわずか1.5%と東南アジア全体で最も低い。さまざまな部門の世界的ブランドが製造活動を実施しているタイの工業地帯では、労働者の約半数が臨時雇用である。タイの法律では、臨時労働者は同じポストで数年にわたって働いていても、会社で労働組合に加入することは難しい。

 職場の労働組合の組織化を阻止するために契約労働者も利用されている。ある会社では、工場での組合結成を妨害するために労働者の60%を解雇して入れ替えた。

 労働者は、労働組合員であることを理由に、あるいは団体交渉を試みたという理由で頻繁に解雇されている。裁判所が労働者の復職を命じた場合でも、企業は判決を無視したり、労働者に耐え難い圧力をかけて退職に追い込んだりすることが多い。また、裁判が長期にわたり、労働者は退職金を受け取って辞めざるを得ないこともある。

 今回の提訴で、インダストリオールはタイ政府に対し、労働組合と協議して労働法を見直し、結社の自由と団結権・団体交渉権に関するILO第87号条約および第98号条約を批准するよう促している。

 訴状に列挙された18件に関して、インダストリオールはタイ政府に対し、「使用者があらゆる改善・補償命令に従い、労働者の基本的権利が尊重されるよう確保することを求め」ている。

 ユルキ・ライナ・インダストリオール書記長は次のように述べた。「タイは多くの多国籍企業にとってグローバル・サプライチェーンの拠点だ。政府は経済の基幹である労働者を保護するために、もっと多くのことをしなければならない。同様に多国籍企業は、何の処罰も受けないからと言って、タイのサプライヤーや子会社での労働権侵害を容認してはならない」

行動デーの目的:

 インダストリオールは10月7日のディーセント・ワーク世界行動デーの機会を利用して、不安定雇用とも呼ばれる短期雇用、臨時雇用または契約雇用の破壊的影響に光を当てている。詳細はインダストリオールウェブサイト(www.industriall-union.org)のストップ不安定雇用キャンペーン・ページ(#STOPrecariousWork)を参照。

 お問い合わせはインダストリオール・グローバルユニオンのコミュニケーション担当者、レオニー・ググエンまで。Lguguen@industriall-union.org、電話:+41 79 137 54 36

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