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第54回労働リーダーシップコースが閉校(2023年10月28日)

第54回労働リーダーシップコースを開催、10月28日に閉校
~25名(うち女性3名)が受講~

◆概要
 「時代の求める労働組合の役割」を総合テーマに同志社大学・関西セミナーハウス活動センター協力のもと開催した。今年もコロナ禍での開催のため、募集人員を通常の半数とした。4本の柱にもとづく全人格的な教育をめざし、労働法や労使関係論など実践的な講義から、国内外の労働運動などの歴史的背景を学ぶ講義、職場の人間関係について考えるメンタルヘルスに関する講義、DXやAIについて学ぶ講義など幅広いカリキュラムに加え、坐禅やお茶室体験など日本固有のカルチャーに触れるプログラムも実施した。また、鞍馬寺で鞍馬山の自然環境について学ぶ「鞍馬山散策」も全員参加で実施した。特別講演「経営と人間」では、地元京都に本社を置く株式会社SCREENホールディングス取締役会長・垣内永次氏から、企業理念や労使関係、所定労働時間や福利厚生に関する取り組みなどについて講演を受けた。
 労働組合・職場の課題を指導教授や受講生同士で討議を重ねながら解決案を探求するゼミナールについては5つのテーマに分かれ4回にわたり討議を重ね、最後にゼミナールごとにパワーポイントを使って発表を行い、成果を共有しあった。また、金属労協議長・副議長と受講生がテーマごとに分かれて行う特別討論会「金属労協三役と語ろう」を実施した。特別討論会では、討論会委員を中心に「組合員は何を求めているのか」「組合員の政治意識をどう高めるか」「女性役員が活躍できる組合のあり方」など日頃組合で抱えている課題など5つのテーマについて三役と語り合った。
 第54回コースの受講生は、女性3名を含む25名。その結果、旧西日本コース(現在の労働リーダーシップコース)の修了生は、通算で1,832名となった。旧東日本コース(第1~40回)の939名と合わせて、労働リーダーシップコースの修了生は2,771名となった。

開校式で受講生宣誓を読み上げる受講生代表

◆開校式
  2023年10月12日(木)10時から開校式を行った。篠笛(森田玲・玲月流初代)の奏楽で始まり、式辞として香川孝三校長(神戸大学名誉教授)が、コースの意義を述べるとともに、受講生を激励した。植木朝子名誉校長(同志社大学学長)からは「今回のセミナーが、ともに知り、ともに理解する機会となり、意義ある学びの時を過ごされることを期待します」と激励した。また主催者代表挨拶として金子金属労協議長が挨拶に立ち、「日々寝食を共にする仲間同士、遠慮なく話し合い、耳を傾け、充実した17日間を過ごすことにより自ずと得られるものも多いのではないか。肩肘張らずに取り組んでいただきたい」と述べた。来賓の厚生労働省・森川政策統括官からは「このコースで学ばれた知識をもとに労働界のけん引役になっていただくことを期待しています。本コースがますます充実・発展されることを祈念します」と激励された。次に関西ブロック・嶋本代表が、続いて、石田光男副校長が挨拶に立ち受講生を激励した。最後に受講生を代表して全本田労連中央執行委員・上野圭美さんが受講生宣誓を行い、開校式を終了した。

 

◆講義(4つの柱に基づく全人格的教育)
 縦:「自分の立つ歴史的背景を学ぶ」、点:「自分の立っている場について学ぶ」、横:「自分の住む世界の拡がりについて学ぶ」、深:「自。分の生きる基礎について学ぶ」、の4つの柱に基づく計12講義を受講した。

◆特別プログラム
 金属労協議長・副議長と受講生が5つのテーマに分かれて討議を行う「特別討論会~三役と語ろう~」や、企業経営者の方からご自身の経験を通じた経営論や人生観など語っていただく特別講演「経営と人間」、京都ならではのプログラム「お茶室体験」、京都の自然に学ぶ「鞍馬山散策」「比叡山登山(※オプション)」など講義以外の特別プログラムも実施した。​​​​​

グループ形成-戦略をどう立てる?

労働経済論の講義-真剣に聞いています

特別討論会「三役と語ろう」

座禅-心が洗われました

鞍馬山散策-さあ、これから鞍馬山に挑戦!

ゼミ発表-ゼミの成果を共有しあった

◆ゼミナール
5つのテーマに分かれて計4回にわたって議論を重ね、最後に発表を行った。各ゼミナールのテーマは以下のとおり。
香川ゼミ 『労働組合と国際』~労働組合と人権デュー・ディリジェンス
石田ゼミ 『労働組合と職場』~労働者の変化に合わせた労使関係、「取引なき取引」から「取引を通じた合意」へ~
中田ゼミ 『労働組合と社会』~仕事と処遇 納得性のある給与水準
上田ゼミ 『労働組合と企業』~魅力がある職場と組合の役割、組合が変われば社会が変わる~
寺井ゼミ 『労働組合と働き方』~ワーク・ライフ・バランスと労働組合の役割

◆実行委員会
 各ゼミナールから班長を各1名互選し、計5名で実行委員会を編成、実行委員会の中から1名級長を互選する。コースは受講生の主体的な運営を基本とし、実行委員会がその中心となる。第54回コースでは、第45回以来となる女性級長が誕生した。実行委員は次のとおり。
級長:緒方留美子(全本田労連、中田ゼミ班長)
副級長:朝川伸広(本田技研労組埼玉支部、香川ゼミ班長)高橋泰之(コマツユニオン氷見支部、石田ゼミ班長)、今村博行(ダイハツ労組、上田ゼミ班長)、岩崎友昭(日本電気労組玉川支部、寺井ゼミ班長)

答辞を読み上げる緒方級長

◆閉校式
  2023年10月28日(土)朝から出発(たびだち)の集いを行い、受講生一人ひとり、感想を述べ合った。その後、閉校式を行った。式辞として香川孝三校長(神戸大学名誉教授)が「皆さんはコミュニケーション能力に長けていて、フットワークがとても良い。リーダーとしての資質も備えている。今後とも労働運動発展のために貢献していただきたい」と激励し、25名全員に修了証書を授与した。主催者代表挨拶として梅田利也金属労協事務局長が挨拶に立ち「今、社会・仕事・生活のあり方など大きな変化が起きている。このような中、労働組合の果たす役割はかなり大きい。組合の大きな武器は『人』である。これからも気概を持ち続け、皆さんの次に続く後輩に、その思いをつなげていっていただきたい」と述べた。その後、ゼミナール担当講師の石田副校長(同志社大学名誉教授)、中田運営委員(同志社大学教授)、上田眞士運営委員(同志社大学教授)が修了生を激励した。受講生代表としての答辞では、第54回級長の全本田労連・緒方留美子中央執行委員が研修期間中の思い出を語るとともに、「第54期生のみんなには感謝しかありません。ここで学んだことは私たちの財産です。今、自分が何をすべきかを考え試行錯誤を続けながらも、組合員と家族の幸せの実現のために行動に移していけるそんな自信に繋がりました。」と述べた。最後に「卒業の歌」を全員で合唱し、閉校式を終えた。

全員集合!-最後のゼミ発表の合間に。

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