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第60号インダストリオール・ウェブサイトニュース(2016年10月17日)

インダストリオール・グローバルユニオンが新指導部を選出

2016-10-06

大会で選出された新指導部(右から3人目が相原IA副会長)

大会で選出された新指導部(右から3人目が相原IA副会長)

 5,000万人の労働者を代表するインダストリオール・グローバルユニオンは、ブラジルのリオデジャネイロで開催中の第2回世界大会において新指導部を選出した。

 10月4~7日のリオ大会に100カ国以上から約1,500人の代議員が集まっている。

 インダストリオール加盟組織は10月5日(水)、ドイツのイェルク・ホフマンをインダストリオール・グローバルユニオン会長に選出した。ホフマン氏はドイツの金属労組IGメタル出身で、IGメタル会長でもある。

 ブラジルのバルター・サンチェスが書記長に選出された。サンチェス氏はブラジルの金属労組CNM/CUT出身で、国際関係担当書記を務めていた。

 ノルウェーのアトレ・ホイエと英豪系のジェニー・ホールドクロフトが、再選されたトルコのケマル・ウズカンとともに書記次長に選出された。

 ジェニー・ホールドクロフトは元インダストリオール政策担当部長であり、アトレ・ホイエはノルウェー合同産業労組の出身で国際書記を務めていた。

 インダストリオール各地域から6人の新しい副会長も確認された。ナイジェリアのイッサ・アレム、チュニジアのタハール・ベルベリ、アルゼンチンのラウル・エンリケ・マチュー、スウェーデンのアンデシュ・フェルベ、アメリカのキャロル・ランドリー、日本の相原康伸である。2018年にスペインのアグスティン・マルティン・マルティネスが、2020年の次期大会までアンデシュ・フェルベの後任となる。

 代議員は、辞任したインダストリオールのベルトホルト・フーバー初代会長とユルキ・ライナ初代書記長との別れを惜しんだ。

 イェルク・ホフマンは会長選出にあたって次のように述べた。「分業に基づく生産モデルの柔軟性が高まっており、組合運動に新たな課題を突きつけている。多国籍企業がグローバル化の勝者となっている一方で、多くの国々の労働者は敗者とみなされている。世界中の使用者が臨時労働契約や待機労働契約によって柔軟性を要求しているが、それと引き換えに保障や安定を提供することを拒否している。これを受け入れることはできないし、受け入れるつもりもない」

 大会のテーマ――未来への闘い――を踏まえて、バルター・サンチェス・インダストリオール新書記長はこう述べた。「世界中で労働者の権利が攻撃されている中で、インダストリオール・グローバルユニオンは未来に向かって闘う用意がある。不安定雇用を阻止して企業欲と闘うために行動を強化すると同時に、ごく少数の人々に富を集中させるモデルを覆すべく取り組んでいく。インダストリオールは創設後4年間に誇るべき業績を数多く達成した。現在の課題は、最も必要としている人々、特に東南アジア、アフリカおよびラテンアメリカ諸国の人々のために、この世界最大の労働組合の組織と支援を利用することだ」

 第2回インダストリオール世界大会は10月7日(金)まで続き、開催期間中に代議員は向こう4年間のインダストリオールのアクション・プランを決定し、コロンビア、韓国、ブラジルその他の問題に関する決議を採決する予定である。

 インダストリオールは、鉱業、エネルギーおよび製造業部門で140カ国に600団体を超える加盟組織を擁する。2012年6月に創設され、グローバルな連帯のもとに世界中で労働条件改善と労働組合権を求めて闘う新しい勢力となっている。

背景

 インダストリオールは、国際労働組合3団体、すなわち国際金属労連(IMF)、国際化学エネルギー鉱山一般労連(ICEM)および国際繊維被服皮革労組同盟(ITGLWF)の統合により、4年前にデンマークのコペンハーゲンで設立された。

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