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第73号インダストリオール・ウェブサイトニュース(2017年11月30日)

インダストリオール女性委員会、職場における女性に対する暴力との闘いを誓約するよう組合に要求

2017-11-09

インダストリオール女性委員会は、職場での女性に対する暴力の問題解決のために組合が行動を起こすよう呼びかけた
キャンペーンのスローガンは「組合は暴力に反対」

 11月7日にスリランカ・コロンボでインダストリオール女性委員会が開かれ、職場における女性に対する暴力が主要テーマとなった。女性委員会は職場における女性に対する暴力や嫌がらせと闘うキャンペーンへの支援を強化した。

 職場における女性に対する暴力は現実に見られ、毎日発生している。この暴力は言葉による嫌がらせから身体的虐待や性的虐待まで、さまざまな形態を取る。あらゆる形態の暴力は容認できず、インダストリオールは職場における女性に対する暴力と闘うために運動している。

 この問題を強調するインダストリオールのキャンペーンは組合に対し、「組合は暴力に反対」をスローガンに、職場におけるあらゆる形態の暴力に対して明確な態度を打ち出すよう求めている。

 ミシェル・オニール女性委員会共同議長は、暴力との闘いは困難な取り組みであり、一夜では変わらないと述べた。
「男女平等を妨げている女性に対する暴力を排除せずに、どうやって男女平等を達成できるだろうか」
「しかし私は、インダストリオールと加盟組織がこの闘いを真剣に受け止めれば変化をもたらすことができると確信している」

 代議員は、女性に対するあらゆる形態の暴力は容認できないことを明確に述べる誓約と決議をインダストリオール執行委員会に付託し、採択を求めることで合意した。

 キャンペーンの一環として、11月25日と3月8日と6月の国際労働総会前後に動員をかける。インダストリオール関連部門における女性に対する暴力の情報収集と摘発も引き続き行う。

 モニカ・ベローゾ女性委員会共同議長は、世界中の全加盟組織に影響を及ぼすキャンペーンを展開し、女性に安全な職場を保証する変化をもたらすことの重要性を強調した。
「女性に対する暴力に反対するキャンペーンはインダストリオールのグローバルな支援によって強化されている。すべての関連組合が暴力を拒否すれば、暴力との闘いにおいて強力な味方ができる」

 ILOジェンダー専門家の松浦彩さんが、仕事の世界における男女に対する暴力や嫌がらせの根絶に向けたILO基準設定プロセスについて女性委員会に話をした。

 女性委員会は、ジェンダーに基づく暴力に焦点を絞った包括的なILO条約を採択し、勧告により補足することを支持した。しかし、そのような条約を支持しているのはILO加盟187カ国のうち38カ国にすぎないため、拘束力のない勧告になってしまう危険がある。

 女性委員会は、組合が行動を起こし、自国政府に条約の採択を支持させるために働きかけることが重要だと強調した。

男性優位の部門における女性

 女性に関するインダストリオール活動の全体的な目標は、インダストリオールと加盟組織で参加・代表を強化し、女性の権利と平等を促進・増進・保護することである。これを実施するために、すべての部門、ネットワーク、地域およびプロジェクト活動に女性活動を統合し、参加と代表に取り組んでいる。

 2018年の活動の焦点は、男性が優位を占める鉱業、素材金属、素材、エネルギー各部門と、それらの部門の組合や企業で女性問題に取り組むためのアクション・プラン策定である。

 インダストリオール組織機構で女性代表性40%の目標を達成することが、女性委員会の優先課題である。インダストリオールの青年活動では、もっと高い50%に目標が設定されており、平等が目標ではなく事実として提示されている。

 ジェニー・ホルドクロフト・インダストリオール書記次長は次のように述べた。
 「組合内部で著しい変化がなければ、女性代表性40%の目標が達成されないことは明らかだ」
 「組織機構と意思決定において女性の居場所をつくるために講じなければならない措置について加盟組織に不可欠な指針を与えるにあたり、女性委員会の活動を引き続き支援していく」

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