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第73号インダストリオール・ウェブサイトニュース(2017年11月30日)

インドネシア人権委員会、グラスベルグ労働者の復職を要求

2017-11-02

一時帰休をめぐる交渉を拒否したPTフリーポートに対してストを行う、グラスベルグ鉱山の労働者(インドネシア・パプア州)

 インドネシアの国家人権委員会は、フリーポートがパプアに所有するグラスベルグ鉱山における労働者数千人の解雇を人権侵害と裁定し、労働者の復職を勧告している。

 PTフリーポートが一時帰休をめぐる交渉を拒否した際にストを決行したために、4,200人を超える労働者が解雇された。この鉱山は世界最大の金山、世界第2位の銅山で、米国系フリーポート・マクモランが所有している。

 インダストリオール・グローバルユニオンにもコピーが送付されたインドネシア大統領への委員会勧告は、次のように述べている。

 人権委員会は「PTフリーポート・インドネシアに対し、一時帰休の影響を受けた労働者全員(PTフリーポート・インドネシア従業員と契約労働者・下請労働者の両方)を復職させ、一時帰休方針によって生じた損害全額を賠償するよう勧告する」。

 人権委員会は、この解雇事件では人権、特に豊かになる権利が侵害されていると結論づけた。

 同委員会は、「1999年の人権に関する法律第39号第36条第(1)項および第9条第(1)項で保障された市民の生活権および生存権に関連する福祉権の実現のための勧告に関するフォローアップ対応の重要性」も指摘している。

 8月にインドネシアを訪問したインダストリオール・ミッションは、解雇された労働者の多くが収入を断たれ、融資や住宅、教育、医療を利用できない状況にあることを確認した。その結果、数人が亡くなったと見られている。

 数万人の常用・契約労働者を雇用するPTフリーポート・インドネシアは、グラスベルグ鉱山の管理をめぐってインドネシア政府と長期に及ぶ交渉を続けている。政府は鉱山の利権の51%を求めており、フリーポートに株式を売却させるために同社の輸出許可を停止した。組合は、この解雇は同社の対政府交渉戦略の一環であり、直接雇用を減らして不安定雇用の利用を増やすための戦略だと考えている。

 インダストリオール加盟組織の化学・エネルギー・鉱山労組(CEMWU SPSI PTFI)は、グラスベルグで労働者を代表している。同労組は先月、5月1日に始まったストを11月30日まで延長する通知を発行した。

 インダストリオールは、フリーポート・マクモランの権利侵害に関して同社の投資家に接触するプログラムを継続しており、国家人権委員会の勧告に関する最新情報を株主に提供していく。

 鉱山の安全も懸念事項で、10月17日に重大事故が発生、契約労働者1人が死亡し、同僚2人が負傷した。

 鉱山周辺地域は不安定な状況にある。10月21日、22日、23日に鉱山の近くで狙撃事件が発生し、警察官6人が負傷、1人が死亡した。警察の主張によれば、この事件は鉱山の開発が現地人に利益を与えていないと考える分離主義グループに関連がある。

 ヴァルター・サンチェス・インダストリオール書記長は次のように述べた。
 「人権委員会はPTフリーポート・インドネシアがグラスベルグ鉱山で人権を侵害していることを明確にした。私たちは同社に対し、委員会の勧告に従って解雇労働者を直ちに復職させるよう促す。インドネシア大統領にも、PTフリーポート・インドネシアを勧告に従わせるよう要求する」

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