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第86号インダストリオール・ウェブサイトニュース(2018年12月28日)

インダストリオール、フォルクスワーゲンにアメリカの組合との交渉を要求

2018-12-11

 インダストリオール・グローバルユニオンはドイツ系自動車メーカーのフォルクスワーゲンに対し、UAWによって代表されるテネシー州チャタヌーガのVW工場労働者と直ちに交渉に入るよう要求している。

 3年前の2015年12月4日、米国チャタヌーガにあるフォルクスワーゲン工場の熟練労働者の70%が、UAWによる代表に賛成票を投じた。

 ところが、フォルクスワーゲンは同労組と交渉に入るどころか、投票結果に対して繰り返し法的措置を取り、UAWに有利な裁定を下した2016年8月の全国労働関係委員会の判決を不服として上訴するなどしている。

 ヴァルター・サンチェス・インダストリオール書記長は、この行為は労働者の権利と社会的対話に関して、世界各地のフォルクスワーゲンの優良事例に反すると言う。
「これはアメリカの法律だけでなく、2002年6月に締結された『フォルクスワーゲンにおける社会権と労使関係に関する宣言』にも違反している」

 インダストリオール執行委員会は2018年11月30日、組合に対する訴訟の即時取り下げをフォルクスワーゲンに要求する決議を全会一致で採択した。この要求が受け入れられなければ、インダストリオール・グローバルユニオンは、可能な限り強力な不同意のしるしとして、フォルクスワーゲンとのグローバル枠組み協定(GFA)(「フォルクスワーゲンにおける社会権と労使関係に関する宣言」)を停止するしかない。

 フォルクスワーゲンとの協力関係は貴重であり、世界中のフォルクスワーゲンで直接間接に働いている数百万人の労働者にとって有効かつ有益であることが判明している。

 先週12月6日にフォルクスワーゲンのグローバル・グループ従業員代表委員会によって可決された決議で、世界中から選ばれたフォルクスワーゲン労働組合員が、チャタヌーガにおける熟練労働者の即時承認の要求を支持した。
「私たちは、フォルクスワーゲンが保守労働者の選挙結果をいまだに受け入れておらず、関連交渉権を守らないことによって、アメリカの反組合的な法的環境を利用して団体交渉を避けようとしていることに抗議する」

 米国南部の他の製造工場で労働者・労働組合の権利が危機に瀕している事例がほかにもあり、インダストリオールは引き続き、この地域で活動する他の多国籍企業を監視し、労働者の権利の尊重を保証するために適切な行動を調整することにしている。

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