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第90号インダストリオール・ウェブサイトニュース(2019年4月26日)

ロシアのフォード労働者が適正な補償を要求

2019-04-16

2019年7月にロシア・フセボロジスクのフォード・ソレルス工場が閉鎖され、1,000人を超える労働者がレイオフされる。労働組合は、新しい所有者のもとでの工場の継続と、補償のために配分された資金の公正な分配を要求している。

4月12日、約150人のフォード・ソレルス労働者が、インダストリオール・グローバルユニオン加盟組織の地域間労働組合「労働者協会」(ITUWA)と現地のフォード労働組合組織の支援を受けて、「フォードはロシアで労働者を差別し欺いている」と「知事と市長は私たちの権利を守れ」をスローガンに集会を開いた。

レニングラード地域にある同工場の従業員は、現地のフォード経営陣が立案した任意解雇プログラムに同意していない。ITUWAによると、10人の管理者が1,000人の工場従業員と同額の補償を受ける。

プログラム参加者はロシアの法定基準を明白に上回る補償金を当てにできるが、従業員の権利を制約する条件が課せられる。5日を超える病欠が認められず、懲戒処分を受けてはならない。さらに、生産目標を達成しなければならない。6月24日までに1つでも条件に違反すれば、その従業員は3カ月分の給料しか支給されない。労働組合活動家によると、従業員は理由なく懲戒処分を受けたり、支払われて当然の補償金を支給されなかったりするかもしれない。

レニングラード地域とサンクトペテルブルクのITUWA会長を務めるイゴール・テムチェンコはこう述べている。

「この任意解雇プログラム案は補償資金を公正に配分していないと思う。取締役と管理者は400万~1,000万ルーブル(6万1,200~15万3,000米ドル)を支給されるが、労働者は40万~100万ルーブル(6,100~1万5,300米ドル)しか受け取れない。私たちは交渉中に双方が納得できる選択肢を見つけたいと思っている。しかし、使用者は組合との交渉を拒否している」

フォード・ヨーロッパ経営陣も組合との対話を拒否、十分な資金が割り当てられており、配分はフセボロジスクの現地経営陣の内部問題だと述べた。

組合側は米国ディアボーンに拠点を置くフォード・モーター経営陣(ビル・フォード会長を含む)に書簡を送った。

ゲオルク・ロイテルト・インダストリオール自動車産業担当部長は次のように述べた。
「この工場閉鎖はフセボロジスク市に甚大な社会的影響を与えるだろう。したがってフォードは、直ちに行動を起こして労働組合を含むステークホルダー全員を一堂に集め、数千人の労働者とその家族のために持続可能な見通しを開く共同討議を開始しなければならない」

すでに4月5日、工場労働者は共同声明を採択した。この声明はフォード・フセボロジスクの従業員代表委員会に、ロシア連邦政府に働きかけ、フセボロジスクのフォード工場施設の潜在的購入者との交渉を設定して従業員代表の参加を義務づけるとともに、新会社で働く意欲のある労働者全員を雇用させることを委任している。

バディム・ボリソフ・インダストリオール地域事務所所長が次のように述べた。
「フォードとフォード・ソレルスはロシア市場向けの戦略を立てていなかった。両社が無能であったために、いま労働者が代価を払わなければならない。私たちは公正な支払いを求める労働組合の要求を支持し、政府に対し、可能な限り多くのフォード・ソレルス従業員が新工場で雇用を守れるようにすることを要求する」

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