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第91号インダストリオール・ウェブサイトニュース(2019年5月31日)

スリランカの組合、苛酷な新法に反対

2019-05-07

250人以上が死亡、500以上が負傷したイースターのテロ攻撃を受けて、スリランカ・インダストリオール協議会は政府に基本的人権の保護を要求している。

インダストリオール・グローバルユニオン加盟組合から成る同協議会は、スリランカで非常事態が宣言され、ほぼ全会一致の政治的合意で法律強化と厳罰化が要求されていることに深い懸念を表明した。

新しい法律は表現の自由と結社の自由を必ず制限する、と組合は考えている。

「私たちは、治安部隊に容疑者を逮捕して合法的に拘留・尋問する権限を与えることは認めるが、政府には社会で安定と正常を確立するにあたって国民の基本的権利を確保する責任と義務があると確信している」と声明には書かれていた。

組合は、テロ防止法に代えて、より過激な反テロ法が導入されることに危機感を募らせている。組合によると、この法律は組合や権利擁護活動家、野党政治家の弾圧にさらに利用されるだろう。

組合は、政府が現在、新しい包括的な労働法を立案中であることも懸念している。この法律は使用者・投資家に利益を与えることになるが、国家安全保障にかこつけて社会統制に利用されることを組合は恐れている。

スリランカ・インダストリオール協議会は、協議会メンバーも含まれるイースターの爆弾攻撃の犠牲者に謹んで哀悼の意を表し、直ちに補償金を支払うよう求めた。スリランカの政情不安は国家の機能に悪影響を及ぼし、安全保障の低下を招く、と協議会は述べている。

協議会は政府に対し、安定した平和な社会を確保するとともに、特にイスラム教徒に対する宗教的緊張の高まりを防止するよう要求した。

ヴァルター・サンチェス・インダストリオール・グローバルユニオン書記長は、スリランカの組合への連帯声明で次のように述べた。
「スリランカにおけるテロ攻撃をこれまでにない強い口調で非難する。この恐ろしい悲劇の犠牲者に同情を禁じ得ない」
「この凶悪な攻撃がさらなる暴力を生み出すのではなく、政府が法の支配の範囲内で基本的人権を完全に尊重しながら、断固として厳格に対応することを心から願う」

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