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第91号インダストリオール・ウェブサイトニュース(2019年5月31日)

ブリティッシュ・スチール労働者に相応の未来を

2019-05-27

インダストリオール・グローバルユニオンは、長期的なブリティッシュ・スチール救済策を要求しているイギリスの加盟組織を支持する。

インダストリオール加盟組織のユナイト、GMBおよびコミュニティーは英国政府に対し、管財人の管理下に置かれているブリティッシュ・スチールの雇用を確保し、長期的未来を保証する解決策を見つけるよう求めている。同社は5,000人を直接雇用しており、さらに2万人の雇用を支えている。

ブリティッシュ・スチールは4月にイギリス政府から1億2,000万ポンドを借り入れ、2週間後、財産管理下に置かれることを避けるために7,500万ポンドの追加融資を求めた。経営危機に陥った同社は2016年、プライベート・エクイティ企業のグレイブル・キャピタルによってタタ・スチールから1ポンドで取得された。グレイブルは、モナークやコメットなど成功した企業の破綻から利益を得てきた過去があり、組合に批判されている。

組合は政府に対し、必要に応じてブリティッシュ・スチールを公的支配の下に置くことも含めて、同社のために解決策を見つけるよう要請。その後、政府はブリティッシュ・スチールの財産管理を支持することに同意した。つまり、買い手が見つかるまでサプライヤーや労働者への支払いが確保される。

ユナイトのスティーブ・ターナー書記次長は次のように述べた。
「ブリティッシュ・スチールの労働者はトップクラスであり、先の見えない逆境を乗り越えて闘ってきた。新しい所有者は幸運に恵まれ、彼らを従業員として迎える特権を与えられる。誰が購入するにせよ同社を丸ごと取得すること、手っ取り早く儲けたがっている災害資本家に分割して売却されないようにすることが不可欠だ」

ティム・ローチェGMB書記長が述べた。
「閣僚はブリティッシュ・スチールを救済するために、国有化も含めて、あらゆる選択肢を利用する準備をしておくべきだった。しかし、閣僚たちは勤勉な労働者と地域社会を救うために配慮せず、判断の妨げとなるイデオロギーの障壁を取り除こうともしなかった」

ロイ・リックス・コミュニティー書記長がこう語った。
「今後グレイブルを関与させるべきでないことは明白だ。グレイブルは、身を引くことによって正しく行動し、この産業に責任を持って取り組む人たちが協力して同社を救済できるようにする必要がある」
「コークス炉は稼働を続け、鉄鋼資産も残っており、スカンソープの製鋼事業にもその川下事業にも引き続き希望がある。必要なのは、しかるべき会社が所有することだ」

ヴァルター・サンチェス・インダストリオール書記長は、加盟組織への書簡で鉄鋼労働者との連帯を表明し、次のように述べている。
「ブリティッシュ・スチールは歴代政府の失策で経営危機に陥り、金融投機家のえじきにされた。グレイブルは、そのような投機家の最新例だ。状況の悪化は長年にわたる怠慢の結果であり、政府が鉄鋼業の産業戦略を策定していないため、事態がさらに悪くなっている。したがって、すべての当事者が、鉄鋼業の重要性と労働者の正当な要求を十分に考慮する適切な解決策を見つけることが絶対に必要だ」

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