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第93号インダストリオール・ウェブサイトニュース(2019年7月31日)

ディアとキャタピラーでグローバルな対話が必要

2019-07-18

ディア&カンパニーとキャタピラーの全世界の事業で労働者を代表する組合幹部が米国デトロイトで会合を開き、両多国籍機械メーカーにグローバル・レベルの社会的対話を行うよう改めて要求した。

7月10~12日に10カ国から集まった40人以上の代議員が合同・個別インダストリオール・グローバルユニオン会合を開催、経験を交換するとともに、対話を改善し、グローバルな連帯を深めた。

初日はディア組合ネットワークを取り上げ、マーク・ハウズ上級副社長・最高総務責任者がディアの社会的関係の概念と戦略を紹介した。

ディア欧州従業員代表委員会の代表らが欧州レベルの社会的対話の経験を共有し、代議員はよりよく活動を調整してディア・ネットワークを強化するための計画を採択した。

マティアス・ハートウィッチ・インダストリオール機械エンジニアリング担当部長が次のように述べた。
「私たちはディアに対し、できればグローバル枠組み協定によって、経営側とインダストリオール・グローバルユニオンとの公式対話を生み出すよう求める」

2日目には、ホスト組合UAWの財政担当書記で農機具部門担当部長のレイ・カリーが開会の辞で次のように述べた。

「この機械部門グローバル・ネットワークは、世界各地の両社事業所から集まった同僚と交流する素晴らしい機会を提供してくれる。労働組合の取り組みの調整は、ディアとキャタピラーのすべての労働者を目に見える形で支援する。私たちの達成可能な究極の目標は、労働者とその家族の労働・生活条件改善だ。UAWは今後とも、すべての農機具・建設・鉱山機械部門の労働者の間でグローバルな連帯を生み出すための努力を支援・推進していく」

ケマル・ウズカン・インダストリオール書記次長が会合で発言し、こう語った。
「ディアとキャタピラーに存在するような労働組合ネットワークは、それ自体で役立つわけではない。これらのネットワークは、各社従業員の労働・生活条件改善の原動力として必要だ。会社側に対話を始める意思があるなら、私たちはいつでも受け入れる。だが、会社が労働者の基本的権利を尊重しなければ、私たちに残された選択肢はキャンペーンしかない」

参加者は両ネットワークの合同会合で、国境や会社の垣根を超えた共通の問題があるため、情報・経験の交換が重要だと強調した。この会合では、機械エンジニアリング産業におけるデジタル化の機会と課題について議論した。労働者が富の分配を受けるには、国境を越えた強力な労働組合の連携が必要である。

キャタピラーでは、ここ数年、従業員が多くの後退に見舞われている。同社事業の抜本的なリストラの結果、いくつかの工場閉鎖で1万人を超える労働者が解雇され、労働組合間の交流・協力の重要性が明らかになった。キャタピラー欧州従業員代表委員会メンバーが、適切な情報を入手して経営陣と協議するうえでの難題について説明した。参加者は、ネットワーク・ニュースレターを重要な伝達手段として評価し、コミットメントを表明した。

出席者は会合の引け際に、会合と会合の間のコミュニケーションを改善することで合意した。これについては運営委員会で決定する。

マティアス・ハートウィッチが次のように総括した。
「会合でコミュニケーションの問題が繰り返し取り上げられたことから、交流して情報を交換する労働組合ネットワークの能力の強化が大いに必要とされている」

ディアは農業・建設・林業機械を製造し、世界中で6万人以上の労働者を雇用している。

キャタピラーは世界最大の建設機器メーカーで、労働者数は10万人を超えている。どちらも米国企業である。

フリッカーで会合の写真を参照。
https://www.flickr.com/photos/industriall_gu/albums/72157709719383021

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