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第93号インダストリオール・ウェブサイトニュース(2019年7月31日)

フィアット・クライスラーとCNHiに組合との対話拡大を要求

2019-07-16

自動車産業が大規模な変化に見舞われている中で、フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)とCNHiは労働組合との協議を拡大しなければならない、とインダストリオール・グローバルユニオン加盟組織はカナダでの会合で要求した。加盟組合はFCAに対し、メキシコのテクシッド工場で100人以上の労働者を復職させることも要求した。

7月8~9日にトロントで年次FCA/CNHiグローバル組合ネットワーク会議が開催され、9カ国の労働組合員38人が集まった。FCAとCNHiの24ブランドには、アルファ・ロメオ、ケース、クライスラー、ドッジ、フィアット、ジープ、ランチア、マセラッティ、ニューホランド、それに鋳鉄サプライヤーのテクシッドが含まれている。

現在進行中の自動車産業の転換は、自動車会社と労働者の未来に影響を与える非常に大きな課題である。ネットワークは、FCAには前向きな投資によって雇用と工場を守る責任があるという見解で一致した。しかし、同社は対話を強化するどころか、労働組合・労働者の専門知識を無視する傾向がある。参加者はFCAに対し、特に別のOEM(例えばルノー)との合併案といった基本的な問題に関して、労働組合との緊密な協力に基づく政府支援の包括的戦略を策定するよう要求した。

ネットワークは、メキシコでテクシッド・イエロの同僚を支援するために即時行動を起こすことも約束した。インダストリオール加盟組織のロス・ミネロス(SNTMMSSRM)は5年間のキャンペーンを経て、2018年にテクシッド工場の労働組合選挙に過半数で勝った。それにもかかわらず、会社側は選挙結果の承認を拒否し、敗北したCTM傘下組合との労働協約を維持している。

テクシッド・イエロは2019年4月、同社の行動に抗議した123人の労働者(ロス・ミネロスの工場指導部全員を含む)を解雇した。ネットワークは、会社側が解雇された労働者を復職させ、ロス・ミネロスを民主的に選出された交渉パートナーと認めるまで、連帯支援を継続すると誓約している。

ネットワークは、特にサプライチェーンとの関連で、グローバル化経済において基本的な社会権・労働組合権を支持するうえで中核的なILO労働条約が重要であることについて、FCAとCNHiに働きかけることを決議した。この文脈でネットワークは、FCA、CNHi両社とグローバル枠組み協定の交渉に入ることを提案する。

参加者は、特にデータベースへの貢献とその積極的利用によって、ネットワークでの情報交換を拡大することに合意した。また、女性と若い世代のネットワーク参画に関する明確なルールについても合意した。

会合2日目に参加者は、ブランプトン組立工場を訪問してFCAカナダの人事担当取締役と会談、北米経営陣との良好な関係がグループ全体とどのように連動し得るかの実例を示した。

ゲオルク・ロイテルト・インダストリオール自動車部門担当部長は次のように述べた。
「フィアットはヨーロッパの自動車会社の中で唯一、労使間で定期的に情報を交換して協議するためのグローバル・フォーラムがない。同社に対し、この持続不可能な状況に終止符を打ち、対話を始めるよう要請する」

グループは、会合のホストを務めたカナダの加盟組織ユニフォーに特に感謝した。

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