広報ニュース

第97号インダストリオール・ウェブサイトニュース(2019年11月30日)

私たちの未来、私たちの組合――インダストリオール女性大会、変革的アジェンダを要求

2019-11-21

11月18~19日にスイス・ジュネーブで開かれたインダストリオール・グローバルユニオン世界女性大会に60カ国の労働組合から200人を超える女性が集まり、組合と職場におけるジェンダー平等の実現に向けた変革的アジェンダを求めた。

女性たちは、組合の活動方法を根本的に変革し、女性の平等な参画、参加およびリーダーシップを確保するよう要求する決議を可決した。

「現状を変えたい。私たちは前進しているが、まだ十分ではない。組合を変革し、女性組合員とすべての多様な集団の構成員を勧誘して引きつけることができる持続可能な組合になりたければ、物事の進め方を変える必要がある」とジェニー・ホルドクロフト・インダストリオール書記次長は述べ、大会の目標について概説した。

ジェニー・ホルドクロフト・インダストリオール書記次長

この大会が開かれた今年、スイスでは歴史的な動員が行われた。2019年6月14日に50万人の女性が街頭でデモを繰り広げ、同一賃金、権利平等および女性に対する差別と暴力の根絶を要求した。これを受けて新しい差別防止法が成立し、女性議員の割合が過去最高の40%に達した。

スイスの加盟組織@UniaSuisse @UniaSchweizのバニア・アレバが#ALLwomenで開会の辞を述べ、今年の夏に行われた歴史的な女性のストの重要性について語る。
5:11 PM――2019年11月18日

 

女性を攻撃すれば暗礁にぶつかる

大会参加者は、インダストリオール執行委員会に、職場における暴力とハラスメントに関する新しいILO第190号条約の実施と批准の促進に向けた合同グローバル組合キャンペーンを支持するよう求める決議を承認した。

6月に成立した条約は労働組合にとって大勝利である。この条約は女性に対する暴力、特にジェンダーに基づく暴力とセクシャル・ハラスメントに対するキャンペーンに新たな刺激を与えた、とアルメレ・セビー・インダストリオール・ジェンダーコーディネーターが述べた。

インダストリオールは現在、多国籍企業とのグローバル枠組み協定に条約の尊重を盛り込んでいる。

「女性を攻撃すれば暗礁にぶつかる!」というスローガンを南アフリカの金属労組#NUMSAのルース・ヌトロコツェが唱え、#ALLwomen大会で女性に対する暴力をめぐる討議の口火を切る。

100を超えるインダストリオール加盟組織が「誓約」を受け入れ、組合と職場で女性に対する暴力を阻止するために行動を起こすことを正式に約束した。

誓約に署名した南アフリカ全国金属労組のルース・ヌトロコツェが、南アフリカでは女性の殺害事件が日々増えていると報告した。同労組は、職場で女性の安全を確保するために企業がもっと多くのことをするよう求めて運動しており、セクシャル・ハラスメント事件や暴力事件を取り扱う人々に訓練を施している。彼女はこう語った。
「女性は報復を恐れて報告したがらない。だから、事件の取り扱い方法に問題がある」

女性と仕事の未来

インダストリー4.0と、自動化、デジタル化および人工知能がもたらす変化は、科学・技術・工学・数学(STEM)関連の仕事で十分に代表されていない女性に特に影響を与えることになる。

スウェーデン・ユニオネンのリーナ・アンデルソンが、STEM分野で雇用される女性は、男性的な「ブログラマー」文化、能力の非承認、技術問題を提起する際に感情的になるという批判が原因で、この部門を去る可能性が男性よりも高いと付け加えた。

スウェーデン・ユニオネンのリーナ・アンデルソンが#STEMの女性について語る。女性はこの部門に参入する可能性が低く、辞める可能性が高い。その理由は以下のとおり。
*男性的な「ブログラマー」文化
*女性の能力の非承認
*技術問題を提起する際に感情的になるという批判
5:37 PM――2019年11月19日

モーリシャスのジェーン・ラグーが、工場のカメラが労働者に心理的な悪影響を与えていることを明らかにし、企業による監視が従業員に及ぼす影響を詳しく調査するよう求めた。

ジェーン・ラグー・モーリシャスCTSP書記長

参加者は、組合が生涯学習、技能向上および能力強化を促進し、仕事の世界における女性の雇用を保護するよう求めた。しかし新技術がもたらす柔軟性は、女性がワーク・ライフ・バランスを改善するうえで役立ち、新しい機会を提供する可能性がある。

私たちの時代だ!

私たちの時代だ!
若い女性労働組合員が組合加入の促進を要求

インダストリオールの若い女性が奮起させる情熱的な証言を行い、全世界で若い女性と青年の参画を強化するために5大要求を提示した。

1. 若い女性の認知度向上
2. 積極的な青年政策の保証・促進
3. 大会への強力な若者参画
4. インダストリオールの組織機構への若者参画

進むべき道

参加者は大会の最後に、インダストリオールのアクション・プラン2020-2024で、すべての活動と行動にジェンダー平等、多様性および女性の権利促進を組み込むことを要求する決議を全会一致で採択した。

「この2日間に決定したことは今日ここにいないすべての人たちの役に立つので、私たちは闘いを続けようと意欲を感じている」とインダストリオール女性委員会共同議長のモニカ・ベローゾが述べた。

エバ・アルコス共同議長が次のように付け加えた。
「私たちは女性が安心して自分たちの経験や闘いを表明できる環境を提供し、非常に生産的な大会になった」

誤った通念を打破!
女性を型にはめるスローガンを引き裂く大会参加者

 

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