アルゼンチン上院、自動車産業振興法を可決
2022-09-14
【JCM記事要約】
|
2022年9月14日:アルゼンチンの上院は、自動車産業振興法案を全会一致で承認した。この取り組みは同国のインダストリオール加盟組織が先導し支援した。
9月1日、上院で自動車部品産業とそのバリューチェーンへの投資を刺激する法案が投票に付され、全会一致で承認された。
「この案は部門の草の根組合、労働組合ナショナルセンターおよび企業から出されたもので、国家的産業の成長(……)への確固たるコミットメントだ。この法律は、今後数年間のインテリジェントな産業開発プログラムと行動計画を定めている。1つの部門とそこで働く人々の成果であり、重要なこと、すなわち質の高い常用労働の保証および創出をないがしろにしてはいない」とインダストリオール加盟組織SMATAは声明で述べた。
SMATAとUOMの組合代表は2019年12月以降、法案を促進するために各種の議論に参加した。この法律の目的は、バリューチェーン統合の確保、部門の競争力強化、より多額の投資の誘致である。これによってアルゼンチンは工業化・多角化し、より多くの雇用を創出できるようになる。
この制度は、償還期限を6年から3年(資本財の償却の場合は5年から3年)に短縮することによって、付加価値税の早期還付など、自動車投資を促進する潜在的利益を定めている。
この法律は、新規投資促進プログラムの創出と、商工会議所と労働組合が任命したメンバーから成るモビリティー研究所の設立も定めている。
アルゼンチンのセルヒオ・マッサ経済相は言う。
「自動車産業のおかげで、アルゼンチンは地域レベルで戦略的プレーヤーの地位を得ている。生産はパンデミック前の水準を超えており[2019年比50%増]、今後の見通しは非常に明るい。[……]国と労働者と企業が協力し続ければ、この部門は4億米ドルの貿易黒字を生み出す可能性がある」
インダストリオール地域事務所のクリスチャン・アレハンドロ・バレリオ副所長は言う。
「アルゼンチンの組合が中心となって産業政策や産業法令を推進していることを称賛する。組合は商工会議所と国家・州・地方政府に、この取り組みへの支援を促すべく尽力した」
「この地域における産業の空洞化と世界の自動車産業の変化を考慮すれば、先を見越した行動が不可欠だ」