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第159号インダストリオール・ウエブサイトニュース(2023年9月22日)

ビシャカパトナム・スチールプラントで労働者9人が負傷

2023-02-15

【JCM記事要約】

  • インドのビシャカパトナム・スチールプラントの工場にて溶鋼が落下するという事故が発生し、労働者9人が負傷した。この事故の原因は、経営陣が十分な安全機構の確保を怠ったことであるとされており、労働組合は経営陣に対し、労働者向けの適切な訓練に投資するよう要求している。さらに労働組合は、同工場の民営化にも懸念を示している。
  • インダストリオールのアプールヴァ南アジア地域事務所所長は、インドでは職場の安全が低下し続けていると指摘し、同社経営陣は適切な安全機構を導入し、労働者が命を落とすことのないようにするべきだ、と主張した。

2023年2月15日:2月11日、インドのビシャカパトナム・スチールプラントの鉄鋼溶解工場の1つで溶鋼が落下し、契約労働者5人を含む少なくとも9人の労働者が負傷した。

                                                      

労働者たちが排滓鍋を移動させるために道をあけようとしていたときに事故が発生した。3人が重度の火傷を負い、うち1人は重体である。この事故はビシャカパトナム・スチールプラント傘下のラシュトリヤ・イスパット・ニガム(RINL)で起こった。

インダストリオール加盟組織のインド全国鉄鋼・金属・鉱山・機械従業員連盟(INMMS&EEF)とインド鉄鋼・金属・機械労連(SMEFI)によると、事故の原因は、工場経営陣が十分な安全機構の確保を怠ったことである。両組織は経営側に文書も提出し、契約労働者を含む労働者向けの適切な訓練に投資するよう要求した。すべての部門から安全委員会のメンバーも任命しなければならない。

さらに、この製鉄所の総合病院には、そのような重傷への対処に必要な資源がない。

ラージシェーカル・マントリINMMS&EEF現会長は言う。

「ビシャカ・スチール総合病院の機能を高め、事故関連損傷の重傷度を軽減するために必要な設備を備えなければならない。労働者をスーパースペシャリティ病院に差し向けるのではなく、火傷病棟に十分な施設を設け、このような緊急事態に際して応急処置以上の治療を提供できるようにしておくべきだった」

インド政府は、近い将来この製鉄所を民営化することになっている。インダストリオール加盟組織は、これに関して懸念を表明しており、昨年は抗議行動まで実施し、経営側にこの黒字国有工場の民営化に反対する覚書を手渡した。

アプールヴァ・カイワール・インダストリオール南アジア地域事務所所長は言う。

「労働安全衛生は労働者の基本的権利だが、インドでは職場の安全が低下し続けている。RINL経営陣は適切な安全機構を導入し、労働者が命を落とすことのないようにしなければならない」

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