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インダストリオール・ニュース「ヘッドライン」第9号(2012年9月5~6日)

ミャンマーで労働組合の自由を確保する歴史的勝利

2012-09-06

 インダストリオール・グローバルユニオンは、長年のキャンペーンの末、ミャンマーで労働組合が活動を再開したことを喜んでいる。ミャンマー労働組合連盟(FTUM)のマウン・マウン書記長は9月4日、24年に及ぶバンコク亡命を経てラングーンに戻った。
 ユルキ・ライナ・インダストリオール書記長は今日、次のように述べた。
「マウン・マウンのラングーン帰還は、労働運動全体の感情に訴える展開だ。ミャンマーの同志は、自国で社会的公正と組合組織化に向けた活動を再開した今、インダストリオール・グローバルユニオンの支援に頼ることができる。この最終的に成功を収めた勇敢なキャンペーンで闘ったすべての人々に敬意を表する」
 今後は、マウン・マウンたちを指導者とするFTUMが公式に承認されるよう確保するとともに、責任ある投資方針の立案を支援し、労働組合の結成・登録を妨げている障壁を全廃して組合を構築していくことに全力を尽くす。
 いくつかの国々がミャンマーに対する制裁を停止したことがきっかけで、多国籍企業が一斉にミャンマーに戻ってきた。3月に厳しい軍事政権に取って代わったテイン・セイン政権は、組合の結成を認める職場法の可決をはじめ、民主化に向けていくつかの改革に着手している。過去2カ月間、全部門で100を超える企業レベル労働組合が登録されたが、労働者たちは使用者と当局の嫌がらせや威嚇にさらされ続けている。
 国際労働組合総連合(ITUC)とグローバル・ユニオン評議会(CGU)はラングーン事務所の開設を計画しており、ILOヤンゴン事務所はミャンマー最大の都市で法律調査・権利擁護センターの設置を提案している。
 マウン・マウンは、24年に及ぶ亡命期間中に会っていなかった妻と息子、父親との再会を果たした。マウン・マウンは帰国に先立って、8月に他の2,082人とともに政府の入国管理ブラックリストから削除された。しかし、まだ4,083人がブラックリストに載っている。
 FTUMが組織化対象にしている主要なインダストリオール部門は、被服部門と鉱業部門だ。このほど、4,000人の金鉱労働者を代表する鉱山労組が設立された。当面の優先課題は、責任ある鉱業、安全衛生、ローテク鉱業である。
 旧軍事政権は労働組合活動を厳しく取り締まり、例えば2009年には、FTUB組合員が第1回FTUB全国大会に参加して帰ってきた直後に逮捕された。3日間のFTUB大会は国境地帯で開催され、極めて抑圧的なビルマで勇敢な労働組合員が民主的手続きを実行したのは、称賛すべきことだった。
 インダストリオールのマンフレッド・ワーダが、ビルマに関するCGU共同行動のコーディネーターを務める。10月に予定されているワーダとマウン・マウンの会談の場所は、バンコクからラングーンに変更された。

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