新着情報(機関会議報告-定期大会)

第51回定期大会(2012年9月4日)

2012年09月04日

2013-14年度運動方針を決定

英文略称を「IMF-JC」から「JCM」(JCメタル)に変更
西原議長・若松事務局長を軸に新役員を選出

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金属労協は、2012年9月4日(火)午前10時から午後4時半まで都内のTKPガーデンシティ品川で第51回定期大会を開催した。

司会の
井上事務局次長

大会冒頭、本年逝去された宮田義二元議長、草野忠義元議長、二人の金属労協顧問のご冥福を祈り、全員で黙祷を捧げた。

半沢美幸
資格審査委員長

議長を務めた高橋若葉代議員(自動車総連)と弥久末顕彰代議員(基幹労連)

 金属労協(IMF-JC)は、2012年9月4日(火)午前10時から午後4時半まで都内品川のTKPガーデンシティ品川で第51回定期大会を開催した。

司会の井上事務局次長の開会の辞の後、資格審査委員の選出を確認したあと、半沢美幸資格審査委員長(電機連合)から、午前10時現在の出席者数について、構成5産別から代議員278名(内委任状2名)、役員22名、傍聴38名が出席していることが報告され、大会成立要件である代議員定数282名の3分の2以上である188名を超えており、大会が成立していることが宣言された。また、来賓として、国内から連合本部の南雲事務局長をはじめ、インダストリオール国内加盟組織を代表して佐藤ICEM-JAF事務局長、島田UIゼンセン同盟副会長(インダストリオール副会長)、海外からはインダストリオール本部のユルキ・ライナ書記長、松崎寛造船・船舶解撤/ICT・電機電子産業担当部長をはじめ15カ国・地域22組織から31名のインダストリオール加盟組織代表が参加した。

この後、議長団選出に移り高橋若葉代議員(自動車総連)と弥久末顕代議員(基幹労連)の両人が大会議長団に選出された。

前半を担当する高橋若葉大会議長が冒頭挨拶した後、議事運営委員と書記について確認した。

1.議長、来賓挨拶

西原金属労協議長挨拶

120904nishihara 最初に、金属労協を代表して西原議長が挨拶に立ち、国際連帯活動については、①インダストリオール結成の意義と金属労協としてインダストリオールの強化・発展に向けての役割と決意、②金属労協としても国内活動の強化に努めると共に、アクションプログラムの検討への積極的参画、とりわけアジア太平洋地域における責任と役割を果たす。③日本のインダストリオール加盟組織間では「インダストリオール国内加盟組織連絡会議」を設置し定期的な会合を持つことを軸に、国際連帯活動における共同歩調を目指していきたい、などについて、国内活動については、①ものづくりを支えるマクロ環境整備に関してデフレ・円高からの早期脱却に焦点を当てた経済運営・金融政策の強力な推進、②日本の成長戦略を描く上で不可欠なTPPへの迅速な対応、③JC共闘による2013年闘争の推進、④組織運営検討委員会答申の具体化、④金属労協諸活動への女性参画強化の更なる要請などを中心に所信を述べた。(詳細

南雲連合事務局長挨拶(要旨)

120904nagumo東日本大震災から1年5カ月が過ぎても、被災地の復興の槌音はいまだ弱い。被災者の生活再建につながる雇用の場を確保するには、被災企業の事業継続・再建への支援が重要である。自治体・企業・労働組合・住民・金融機関といった中央と地方の協力の下、10年後、20年後を見据えた組織的・継続的な支援を今後も呼びかけていきたい。 私たちは今、歴史の大きな転換点に立っている。格差・貧困は拡大を続けており、日本では非正規雇用労働者が全雇用労働者の35%以上を占め、ワーキングプアは1100万人にまで増加している。連合はリーマン・ショック後、いち早くメッセージを発信し「働くことを軸とする安心社会」を提起するに至った。

とくに若者の雇用・労働をめぐる現実は厳しく、本年6月に開催されたILO総会においても、若者の雇用危機に関する行動の呼びかけが決議されている。地方連合会が組織内外の若者の声をキャッチし、さらに参加を得ていく取り組みが、若者雇用問題の改善のために重要である。若者雇用戦略で提起した地域キャリア教育支援協議会の設置は、具体的施策として注目される。

2013年度春闘の取り組みにおいては、総がかりの体制をどのように作っていくか、労働組合としての社会的責任にどう応えていくかを念頭に、労働者を代表する社会的存在として、要求の実現に全力を注いでいきたいと考えている。

佐藤ICEM-JAF事務局長挨拶(要旨)

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2016年には、第2回インダストリオール・グローバルユニオン世界大会が開催される。それまでの4年間で、各組織の会費の格差等について丁寧に話し合いを進めていく必要がある。ICEM-JAFはこの2年間、西原議長や若松事務局長らと綿密な準備を重ねてきた。今後の国内における活動についても、組合員の理解を得ながらじっくり取り組んでいきたい。まずはできることから、創意工夫と努力をもってグローバルユニオン日本版の活動をつくっていくことが大事だと思っている。下部組織とも忌憚のない意見を交換し合い、建設的で前向きな活動を展開していきたい。

島田UIゼンセン同盟副会長挨拶(要旨)

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UIゼンセン同盟は、1960年にTWARO(アジア繊維労働者地域組織)を結成してから、物心両面にわたりアジア地域の繊維労組を支援してきた。そのTWARO結成の中心的役割を担った滝田会長(当時)は「幾度か裏切られ、期待外れになってもなおかつ手を差し伸べる心持ちでなければ、広大なアジアの労働運動は嫌気がさす。しかし日本は、絶対に協力と援助の手を引っ込めてはいけない。アジアの貧困の解決なくして平和をもたらすことはできないからである」と述べている。インダストリオール結成によって日本の組合が結束し、アジアの労働運動の発展に向けて共に貢献していきたいと考えている。

海外来賓紹介・代表挨拶(ライナ インダストリオール書記長)

岩井国際局部長から海外来賓メンバーを紹介した後、海外来賓を代表して、ユルキ・ライナ インダストリオール書記長が大要以下の通り挨拶した。

岩井国際局部長

海外来賓代表挨拶(ライナ インダストリオール書記長)

/files/120904raina.jpgインダストリオール結成によって、140カ国の鉱業・エネルギー・製造部門の労働者5000万人以上が結集した。この統合までの道のりには、執行委員議席数等の問題をめぐって険しい場面もあったが、それを乗り越える原動力となった西原議長のリーダーシップに、改めて感謝申し上げる。

インダストリオール・ファミリーの団結力は、アクションプランに定める重要な目標の達成に向けた行動を推進する上で、強固な基盤を構築するものである。その上で、本日は3点について述べたい。

第一に、組織化と強い組合の構築について。組合員層を増やし、さらに強化するために、不安定労働者、女性、若者、ノンマニュアルの労働者を組織化する必要がある。

第二に、労働組合の諸権利について。全ての労働者が自ら選択した組合に加入し、労働協約の保護を受ける権利を確保する必要がある。政府や企業が労働組合権を侵害した際には、即時対応しなければならない。

第三に、人を最優先とする新たな経済社会モデルを求める戦いについて。政治の意思決定者に圧力をかけ、①良質な雇用を生み出すために投資を行うこと。②金融投機ではなく、ものづくり産業の成長を促すこと。③すべての市民のための包括的社会保護。これらを求めていく必要がある。

本日の定期総会には多くの女性代議員が参加しており、大変嬉しく思っている。IMF-JCの女性幹事も今年は3人に増えている。インダストリオールにおける女性の構成比率30%は通過点であり、最終目標ではない。グローバルでもローカルでも、女性の組合への参加率を高めていく必要がある。

日本はグローバル経済の主役である。インダストリオールはこれまで40のグローバル枠組協定を締結しているが、うち日本企業はミズノ1社のみである。ぜひ、次に締結できる日本企業となるべく競い合っていただきたい。(詳細

2.「組織運営検討委員会答申」など報告事項を確認

阿曽正之議事運営委員長(全電線)からこの後の議事日程について提案があり、これを確認した後、昼食休憩に入った。午後から議事に入り報告事項から開始した。

報告事項として最初に、この1年間のJC活動の「一般経過報告」を野木正弘事務局次長(国際局長)から報告、引き続き、「闘争経過報告」(井上次長報告)、「インダストリオール結成大会報告」(野木次長報告)、「組織運営検討委員会答申」(若松事務局長)、「2012年度会計決算報告」(滑川次長報告)、2012年度会計監査報告(川瀬良彦人会計監査が報告)について報告、それぞれ全会一致の拍手で確認した。

一般経過報告を行う野木事務局次長

一般経過報告を行う野木事務局次長

闘争経過報告を行う井上事務局次長

闘争経過報告を行う井上事務局次長

 一会計決算報告を行う滑川事務局次長

一会計決算報告を行う滑川事務局次長

会計監査報告を行う川瀬会計監査

会計監査報告を行う川瀬会計監査

3.審議事項

2013-14年度運動方針を審議・決定

審議事項以降後半は弥久末大会議長が担当した。審議事項に入り、第1号議案として、「2013-14年度運動方針」について、若松英幸金属労協事務局長が提案に立ち、取り巻く政治・経済・産業状況や雇用・労働環境などを説明した後、2013-14年度運動方針を提案した。加盟5産別から原案賛成の立場で意見・要望が述べられた。
これらの産別からの意見・要望に対して、若松事務局長が本部答弁を行った。(詳細:産別意見要望と本部答弁
この後、代議員の満場一致の拍手で「2013-14年度運動方針」を決定した。(2013-14年度運動方針

産別意見要望行う岡本代議員(電機連合)

産別意見要望行う岡本代議員(電機連合)

産別意見要望行う市ノ渡代議員(自動車)

産別意見要望行う市ノ渡代議員(自動車)

産別意見要望行う清水代議員(基幹労連)

産別意見要望行う清水代議員(基幹労連)

産別意見要望行う窪田代議員(全電線)

産別意見要望行う窪田代議員(全電線)

満場一致の拍手で2013-14年度運動方針を決定

満場一致の拍手で2013-14年度運動方針を決定

規約・規程の一部改訂、英文略称を「JCM」に変更。日本語の正式名称は変更なし

第2号議案「規約・規程の一部改訂の件」を滑川事務局次長が提案。今回は、インダストリオール結成に伴い、IMF(国際金属労連)が発展的解散したことによって、金属労協が1964年以来使用してきた英文名称「IMF-JC」を「JCM」(呼称はJCメタル)に変更した。なお、日本語の正式名称「全日本金属産業労働組合協議会」と略称「金属労協」には変更はない。

2012年度一般会計剰余金処分、2013年度会計予算

第3号議案「2012年度一般会計剰余金処分の件」、第4号議案「2013年度会計予算」について、若松事務局長から提案を行い、満場一致の拍手で承認した。

役員の改選の件~女性常任幹事3名に、常任幹事は12名体制から13名体制に

相原康伸役員選考委員長

「役員の改選の件」について相原康伸役員選考委員長(自動車総連)から経過説明と提案があった。女性参画中期目標に基づき前回から執行委員会である常任幹事に新たに女性枠を2名を新設したが、2013年度から女性枠を3名にして、常任幹事を12名体制から13名体制に拡大し、西原議長・若松事務局長を軸とする2013-14年度役員を全会一致で承認した。この後、議長団から新役員の紹介があり、新役員を代表して西原議長が挨拶した。

この後、退任役員の表彰が行われ、8名の退任役員から退任挨拶を受け、最後に退任役員8名全員への感謝と今後の活躍を祈って再度全員の拍手を贈った。

2013-14年度役員

7名の退任役員

表彰される野木前事務局次長

役員選考委員会の設置、顧問および政治顧問の委嘱

続いて第6号議案「役員選考委員会設置の件」、第7号議案「顧問および政治顧問委嘱の件」について、若松事務局長から提案し、全会一致の拍手で承認した。
顧問及び政治顧問一覧

全ての議事を修了し、大会各種役員および書記の解任を行い、弥久末大会議長から議長団降壇の挨拶を行い、司会の井上事務局次長が閉会の辞を述べ、午後4時30分に閉会した。