新着情報(政府に対する取り組み)

府省要請(2012年7月27日、31日)

2012年07月31日

日銀、厚生労働省、財務省、経済産業省、内閣府を訪問、
国内ものづくり拠点維持と国内雇用の課題等で意見交換

円高是正・デフレ脱却、TPPなどFTA締結促進等で対応を要請

金属労協は、7月27日、7月31日の両日、日銀、厚生労働省、財務省、経済産業省、内閣府を訪問し、金属産業の国内雇用が危機的状況にあることを訴え、意見交換を行った。懇談では、若松事務局長から、超円高などにより国内ものづくり拠点と国内雇用が危機的状況にあること、ものづくり拠点維持には少なくとも1ドル=90円台が必要であること、国内工場閉鎖が現実となっていることなどを説明した上で、円高是正・デフレ脱却、TPPなどFTA締結促進、安定的かつ安価な電力供給確保などについて、各府省に対応を要請した。各府省のコメント概要は以下の通り。

2012年7月27日(金)日本銀行 内田企画局長

120727nichigin2◎円高が日本経済にダメージを与えていることは間違いない。何とかしなければならない。
◎ゼロ金利、国債買い入れなど、金融緩和を継続している。これなしでデフレ脱却はなく、継続的に進めることが大切。円高の原因はそれだけではないが、金融緩和は円高是正に効果があると認識している。
◎企業が良くなり物価が上がるという金融政策の効果が表れるには2~3年かかる。円高がなくてもデフレ脱却は必要である。そのためには、構造改革と金融緩和の両方が必要であるとの認識で、政府と日銀は一致している。

2012年7月31日(火)厚生労働省 中野政策統括官(労働担当)

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◎再生戦略では、ものづくりを中核とすべきと考えている。ドイツも日本も世界の中で比較的失業率が低く抑えられているが、それは、両国共に国内ものづくり産業がしっかりしているからである。それが廃れ、金融、サービスだけではうまくいかない。
◎デフレでは雇用は回復しないというのが雇用政策の基本原則である。デフレを放置すると雇用への影響が出続けることになる。
◎解雇規制を緩和して雇用を流動化した方が良いと言っている層が一定数いるが、解雇規制を緩和すれば、下に揃ってしまう心配がある。
◎日本でじっくり作り上げてきた雇用の仕組みが、合理的であると考えているが、そのパイが少なくなり入れない人がいることに対して、どうするのかが問題。トライアル雇用、ジョブカードが効果的だと考えている。
◎特定(産業別)最低賃金は労使のイニシアティブでやる仕組みになっている。議論のための環境づくりに取り組みたい。

2012年7月31日(火)財務省 佐藤総括審議官

120731zaimusho◎為替の問題については、何を前提に経営するかという予見可能性がなければならないと考えている。景気という形でも痛みが出てくる。「日本再生戦略」でも問題意識を共有できている。
◎円高是正すなわちデフレ対策と考えている。そのためには、金融緩和姿勢を出して、効果的に緩和すべき。日銀も方向感は同じである。一方、緩和してお金が銀行にあっても貸し出さなければならない。そのために、外の要因も含めて、ありとあらゆる政策を行わなければならない。
◎国内には貸出先を見つけにくいという現実もある。日本にマザーファクトリーを残して、外から内に環流する仕組みを作っていけば回るのではないか。ここは日銀ではなく、政府の領域である。国境を区切って見るのではなく、全体の中で何をすべきかを考えなければならない。

2012年7月31日(火)経済産業省 西山大臣官房審議官(経済社会政策担当)

120731keisansho3◎円高、デフレ脱却は、国内産業維持のためにも重要である。デフレ対策会議を設けて対応してきた。
◎円高については、政府として3つの柱からなる「円高への総合的対応策」を取りまとめた。為替水準については、円安にいくように発言していく。
◎デフレについては、「デフレ脱却等経済状況検討会議」で第一次報告を取りまとめた。「人、モノ、金」を動かすこと、日銀の金融緩和についても積極的対応が必要と認識を共有化している。
◎TPPについては、アジアの中で不利にならないようにしていくことが大切である。EUとの関係も重要であると考えている。相互作用もあるので、様々に取り組んでいる。
◎原発依存度については、3つのシナリオを提示している。きちんとしたファクトを提示し、それに基づいて議論してもらい、透明なプロセスで意見をもらうことが必要である。

2012年7月31日(火)内閣府 梅渓政策統括官(経済財政運営担当)

120731naikakuhu◎市場介入で円高を止めることは難しい。断固たる措置を執るという発言しているが、それ以上は難しい。
◎2000年代の円安は、世界も日本も経済が良好だった。今は、リーマンショック、震災、タイの洪水など、持続的な経済盛況の環境にない。局面を変えるには、それを変えることが大切。
◎政府、日銀ともに、デフレ脱却の重要性は認識している。