IMFニュースブリーフ

アフリカ会議で戦略を討議

ケープタウンで終了したばかりのIMFアフリカ会議で、労働組合と製造業とを強化するための戦略について討議した。


南アフリカ共和国/アフリカ:
11月29〜30日、南アフリカ共和国のケープタウンにアフリカ23カ国から70人の代議員が集まり、経験を交換するとともに課題・対策をめぐって討議し、戦略を練った。
 労働組合・市民社会がネオリベラル的グローバル化の代替案を促進することが、この会合の焦点の一つだった。ヨハネスブルクにあるウィトワーテルスラント大学のガイ・ムホーン(Guy Mhone)教授がプレゼンテーションを行い、アフリカの開発戦略に関する活発な討議に弾みをつけた。
 ムホーン教授は農業改革の実施を主張した。農業を多角化すれば、国内工業生産に刺激を与えるとともに「経済の包括的転換」への道を開くことになり、少数者だけでなく多くの人々の利益になるだろう。開発は内部から起こるものであり、輸出や援助には依存しない。「この点で、これまでのところアフリカ諸国政府は、少数の例外を除いて失敗している」
 ムホーン教授は、国際金融機関の政策を変更することの重要性も強調した。「問題は、現在、政府が私の提案を実施したいと考えても、国際通貨基金と世界貿易機関が『それはできない。市場に介入することになる』と言うことだ」と教授は述べた。
 複数の講演者が、現在アフリカ大陸の多くの国々で大いに不足している製造業が非常に重要であることを強調した。その実現へ向けて政府の政策に影響を及ぼすうえで、金属労組は重要な役割を果たす。
 「労働組合は社会の条件を変革・形成するに当たって役割を果たさなければならない」と、トム・ムツツゼリNUMSA会長は語った。
 この会合には大勢の女性が出席し、ウガンダ鉱山・金属・関連労組のハリエット・ムガンブワ(Harriet Mugambwa)氏が司会を務めた。
注:アフリカ会議の代議員は、12月3〜4日にケープタウンで開かれる今度のIMF中央委員会にも参加する。
[2003年11月30日]