IMFニュースブリーフ
グローバル・ユニオンがミンスクで会合

ベラルーシで労働者の諸権利の侵害が悪化する中で、この会議は民主的な独立労働組合活動家との連帯を誓約し、政府当局にILO勧告の遵守を要求した。


ベラルーシ
:ベラルーシで労働者・労働組合の権利に対する抑圧が激化する中で、国際金属労連(IMF)と他のグローバル・ユニオン・フェデレーション、国際自由労連(ICFTU)からなるグローバル・ユニオンが主催する会議が、ヨーロッパ民主主義・人権イニシアティブとフリードリッヒ・エーベルト財団の支援を受けて11月24日にミンスクで開かれた。200人が参加し、ベラルーシのIMF加盟組織2団体からの約170人に加えて、ドイツの金属労組IGメタル、スウェーデンの事務技術職労組(SIF)と金属産業労組(スベンスカ・メタル)、イギリスの労働組合会議(TUC)、日本の労働組合総連合である連合の代表も出席した。
 この会議は、同国の人権・労働組合権状況の著しい悪化について討議しただけでなく、ベラルーシの民主的な独立労働組合活動家への国際労働組合運動の献身的な連帯を表明するとともに、決議を可決し、政府が反組合的活動をやめること、労働組合権の侵害に関する国際労働機関(ILO)勧告を直ちに遵守すること、ベラルーシでソーシャル・パートナーシップ制度を回復させることを要求した。
 ILO理事会は11月の会合で、特別調査委員会を設置してベラルーシにおける労働組合権の侵害を調査することを決定した。この手続きはILO規約第26条に基づくもので、永続的な侵害やILO監督機関の決定を無視する行為があった場合に利用され、国連機関が利用できる最も強力な手続きであり、これまでに10回しか発動されたことがない。
 IMFは、アレクサンドル・ルカシェンコ・ベラルーシ大統領と同政権に対し、国内の独立労働組合運動を威嚇・破壊しようと試みていることについて何度も抗議してきた。労働組合抑圧の最近の例として、ベラルーシ自動車・農業機械労組の指導者でIMF執行委員でもあるアレクサンドル・ブクボスタウ氏が、労働組合活動への政府干渉に抗議して集会に参加したことを理由に逮捕・投獄された事件が挙げられる。
[2003年11月29日]