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IMFが自動車各社にIFA締結を要請

マルチェロ・マレンタッキIMF書記長は世界経済フォーラムで発言し、世界の主要自動車会社に、中核的労働基準の尊重と国際枠組み協約の締結を要請した。


全世界:
マルチェロ・マレンタッキIMF書記長は、1月26日にダボスで開かれた世界経済フォーラム(WEF)で、世界の主要自動車メーカーとサプライヤーに対し、IMFとの国際枠組み協約(IFA)の締結を要請した。
 マレンタッキ書記長は、「自動車産業の雇用政策――新しい社会契約に向けて」と銘打ったパネル・ディスカッションに参加し、「企業は、まず国際的に認知された中核的労働基準を尊重することにより、自らの義務を果たすべきだ」と主張した。
 「労働者は、団体交渉権、結社の自由および労働組合結成権を持たなければならない」
 「IFAは、国際的に受け入れられている労働基準に基づき、多国籍企業とその労働者(サプライ・チェーンの労働者を含む)との『社会契約』を可能にする明確な基礎を築くものだ」とマレンタッキ書記長は述べた。
 「今日ここに列席している企業の一部はIFAを締結しているが、締結していない会社も多い。中核的労働基準の原則が自動車産業全体で採用されるのは、まだずっと先のことだ」
 またマレンタッキ書記長は、WEFに出席した他のグローバル・ユニオン指導者とともに、先ごろ発表された国際労働機関(ILO)統計で、経済成長にもかかわらず世界の失業者数が増加したことに触れた。
 「この世界的な雇用なき成長の傾向は維持できるものではない」とマレンタッキ書記長は語った。
 「この傾向を食い止めるために、国内レベル・国際レベルで経済政策の焦点をディーセントな雇用の創出に合わせ、結社の自由や団体交渉権などの中核的労働基準を認めさせなければならない」と書記長は述べた。
 この会議に出席した自動車産業代表の中には、アウディ、ボッシュ、ダイムラークライスラー、デルファイ・コーポレーション、現代、マグナ・インターナショナル、マヒンドラ&マヒンドラ、マーレ、レミー・インターナショナル、ルノー、上海汽車集団、シーメンス、フォルクスワーゲンの上級役員が含まれていた。


[2006年1月27日]