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イタリアの金属労働者が合意

イタリアの金属労組は、13カ月に及ぶ厳しい交渉の末に全国協約について合意に達した。


イタリア:
イタリアの金属労組3団体、FIM、FIOMおよびUILMは1月19日、2004年12月に失効した旧協約に代わる新しい全国協約について合意に達した。
 この協約は、13カ月に及ぶ交渉、60時間を超えるストライキ、ローマで実施された1回の全国デモ、国内各地で行われた何百回ものデモを経て締結された。
 交渉の間、使用者団体フェデルメカニカは、賃上げと引き換えに、労働時間の延長と柔軟性の向上、それにRSU(労働者・組合統一代表)として知られる職場労働者代表の交渉権の廃止を求めた。
 労働者はこれから3週間かけて協約を検討し、2月15、16、17日に、協約を承認するかどうかに関する投票を行う予定。この協約は、労働者が承認を票決して初めて効力を生じる。
 協約の内容は以下のとおり。
●月100ユーロの賃上げ(2006年1月から60ユーロ、2006年10月から25ユーロ、2007年3月から15ユーロ)
●320ユーロの一時金(2006年2月に半額、2006年6月に残りの半額)
●最低賃金しか受け取っていない金属労働者に年間130ユーロ
 この協約により、企業が追加の見習い労働者を雇うには、まず既存の見習い労働者の70%が常勤従業員であることを確認しなければならない。見習いは1年目に160時間、2年目に140時間、3年目に120時間の訓練も受ける。
 この協約には2つの実験的条項も盛り込まれている。第1に、RSUと合意した場合に、数週間にわたるフレックスタイム制の試行を認めている。第2に、2006年7月までに全国委員会が、臨時・短期雇用に認められる最大割合の規定について報告する。この2つの実験的条項は、双方がこの作業の延長に同意しない限り、2006年7月に失効する。


[2006年1月23日]