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アルセロールはIFAを遵守しなければならない

IMFはミッタル・スチールの敵対的買収を受けて、「中核的労働基準に関するアルセロールとの協約を守らなければならない」と主張している。


全世界:
IMFは今週、ミッタル・スチールによるアルセロール買収について懸念を表明し、アルセロールと関連組合が締結した中核的労働基準の尊重に関する国際枠組み協約(IFA)の維持または延長の保証を求めた。
 先月、世界最大の鉄鋼メーカーであるミッタル・スチールは、ヨーロッパの鉄鋼メーカー、アルセロールに対して敵対的買収を仕掛けた。ロブ・ジョンストンIMF鉄鋼担当部長は、この問題について発言し、「将来どうなるかという深刻な不安があるため、これは労働者にとって重大な問題だ」と語った。
 「組合は両社との交渉において、よい経験も悪い経験もしてきた。しかし、IMFはアルセロールとのIFA取り決めに成功した。この協約により、アルセロールは世界中の事業で中核的労働基準を尊重するという信頼感が高まっている」とロブ・ジョンストン部長は言う。
 「IMF加盟組織の多くが『これまでのミッタル・スチールとのやりとりから、同社が公正で道理をわきまえた会社であることが分かった』と言っているが、ミッタルの所有者が雇用削減に関与したケースもある」。
 「この買収に関してはヨーロッパの組合と北米の組合とで意見が異なるものの、雇用保障と労働者の諸権利が最重要課題であることに変わりはないという点で、すべてのIMF加盟組織の意見が一致している」と同部長は述べた。


[2006年2月5日]