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アルセロール・ミッタルで労働者の諸権利を確保

労働組合は、新しい巨大製鉄会社アルセロール・ミッタルに労働者の諸権利を尊重させるために協力することを誓った。


ルーマニア:
中・東欧のミッタル労働者を代表する労働組合は、「合併によって生まれた新会社に労働者の諸権利を尊重させるために、アルセロールの労働組合と協力する」と宣言している。
 ボスニア・ヘルツェゴビナ、ブルガリア、チェコ共和国、カザフスタン、マケドニア、ポーランド、ルーマニア、ウクライナ、ロシアのIMF加盟組織にカナダ、ドイツ、イギリス、アメリカの組織が加わって、6月26〜27日に会合を開き、ミッタルにおける事態の展開とそれに対する労働組合戦略について議論した。
 代議員は会合の終わりに、アルセロール関連組合の同志と協力しながら、新しい巨大製鉄会社で労働者の諸権利を尊重する文化を生み出し、他のすべての製鉄会社の基準を定めることを決議した。
 IMFは、アルセロールとミッタルに組合員がいる加盟組織とのハイレベル会合を招集し、同社と鉄鋼業全体とにおける状況の変化に対応するグローバルな労働組合戦略について議論する予定だ。
 「この合併は30万人を超える労働者の生活に影響を与えるが、産業政策、雇用保障、労働者の諸権利に関して重大な問題が残っている。IMFは、アルセロールとミッタルの組合を結集させることによって、これらの重要な問題の解決に取り組み続ける」と、マルチェロ・マレンタッキIMF書記長は述べた。
 ミッタル・スチールとアルセロールの合併は、まだ株主の正式承認を受けていないが、これによって業界2番手の3倍の規模を誇る巨大製鉄会社が生まれる。ロイター通信社によると、合併後の会社は世界の鉄鋼の約10%を生産し、総売上高550億ユーロ、従業員総数33万4,000人となる。


[2006年6月27日]